音大が生徒数減少で危機に陥っている、という記事を読んだ。
かいつまんでいえば、今まで音大生と言えば、演奏家か講師を経て結婚するため、就職活動についての手厚いサポートがなかった。ゆえに音大を卒業しても就職に有利にならないため、最近は目立って生徒数が減っているということらしい。
もちろん、私は元音大生ではない。
だいたいそういうレベルに達していなかったし、音大のピアノ科に行こうとすれば一日7,8時間は練習するのではないか? としたら家と家のあいだが離れている高級住宅地の一戸建て、もしくはポツンと一軒家に住んでいるか、さもなければ完全防音の設備がある家でないと難しいであろう。うちなんか無理!無理!無理!
というわけで、私は当時、就職に有利そうな英文科を選んだ。それで、就職はどうだったか??
ぜーーん、ぜん!!
だいたい四年生大学を卒業した女性の就職先なんて、当時はものすごく限られていたのである。たしか、あの林真理子氏も、多数の履歴書を送っては撃沈していた、と書かれていたのを読んだことがある。
あれから40年余。いまどき、結婚したら働かない、という人は男性女性を問わず考えられないし、就職先を見つけるのが大事、というのはよくわかる。
しかしなぁ、就職って働いてみないと自分にあうかどうかわからないし、何より会社なんて、いつまであるかわからないし、という不確定要素があるとすれば、4年間、自分の好きなことに賭けてみるのもいいんじゃないでしょうか?
なんか無責任なおばさんの戯言に聞こえるけど・・・
それよりも私が問題にしたいのは、音大側である。どうして音大はシニアを対象にしないのであろうか?
どうして生徒は18や19のひよっこばかりでないといけないのか?
余っている練習室や楽器を一般に開放し、シニアが気軽に受けられる講義、「音楽史」とか「民族音楽の成り立ち」とか「古楽器入門」とかとかを開講すれば?
昔、習いたかったけどできなかった、というシニアが続々と門を叩くであろう!
音大よ、シニアをめざせ!
そうなったら私も入れてよね。