ジャズスタンダードの名曲、「Have you met Miss.Jones?」の日本語タイトルはたぶんずいぶん昔から、「ジョーンズ嬢に会ったかい?」になっている。
私はこれをレッスンで習う前、このタイトルから曲の状況は、西部劇っぽい酒場で、荒くれものの男たちが、美人で評判のジョーンズ嬢をうわさしあい、
「それでおまえは、あの別嬪のジョーンズ嬢にあったのかい?」といったたぐいの会話を交わしたもの、と想像していた。
ところが全然ちがった。調べてみると、本当の状況は、「僕」が初めてジョーンズ嬢にあったとき、紹介者から、「えーと、ジョーンズさんとは前にお会いになったことあります?」とか言われて、ジョーンズ嬢と「僕」は Nice to meet you と言い合ったかどうか知らないが握手をした。
だって、そのときはジョーンズ嬢は(ほかにもいる)ジョーンズ嬢のひとりだったんだからね。
だけど、もう会ったとたん、僕は彼女に窒息寸前の一目ぼれさ、なにしろ大地と空が僕のものになったんだからね
以上、アバウトな訳であるが、私の最初の想像が完全にまちがっていたことは確かだ。それにしても、「嬢」は古すぎないか? いまどき、どこの記事を探しても「嬢」はでてこないだろう。まるで19世紀帝政ロシアの貴族女性みたいである。
それに、この曲はサビの部分がとてもむずかしい。なにしろ、3度も転調するのである。
あるジャズメンが、「このサビの部分がとても気に入っている」といったのを読んだことがあるが、私は、「とってつけたみたいな転調やない? モーツァルトなら、もっと自然で、もっとこれ以外にはない、と思わせる転調にすると思うけど・・・」と思う。言い過ぎたかな?
ちょっとケチをつけたが、弾いていて楽しい曲ではある。将来、もっとうまく弾けるようになりたいな。以下は先日のアンサンブル会での自撮り。
楽しかった日の記念なもので。