夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、66歳ゆめこの迷走記録

カッコよすぎるエンディングで身元が割れた

サミー・デイヴィスJr. (Sammy Davis Jr) アメリカの歌手、俳優

 

 

エンディングだけかっこ良すぎた

今のジャズピアノの先生はゆめこにとって、2人目のジャズピアノの先生である。

体験レッスンでは、「昔、ちょっとジャズをかじったことがあります。」とだけ言っておいた。どれくらい昔、については言わなかったし、先生も質問されなかった。

ある日、私がレッスンで「I fall in love too easlily」というバラードを弾いていると、先生が、「エンディングだけ、めちゃカッコいいね。 それ、どうしたん?」とおっしゃった。

しまむらの服に、ブランドもののピンヒールの靴をはいているように聞こえたのだろう。

私は正直に、「昔、A先生に教えてもらいました。発表会の曲でどうしてもエンディングが思いつかなかったので、先生に譜面を書いてもらったんです。」

そこで、先生は椅子から転げ落ちそうになった。

「えーーーーーっ Aやんの生徒やったん?」

なぜなら、Aやんは神戸の有名ジャズピアニストだからだ。そして、A先生と今の先生は、どちらもかつて大手音楽教室ジャズピアノ科の講師だったので、先輩後輩関係にあるということだった。世間はせまいね。

A先生の教え方

A先生の門を叩いたとき、私は20歳で、先生は30そこそこだったと思う。ジャズピアニストとして超売れっ子で、レギュラー出演しているライブハウスのほか、ジャズバー、コンサートでも演奏していた。

生徒さんの数もすごかったと記憶している。大半は20代の若い女性だった。昔は私のようなおばはんは、ジャズピアノどころか、クラシックピアノも習わなかったのだと思う。プロ顔負けにうまい人もいた。あの人たちは今、どうしているのだろう?

指導のスタイルは「見て、覚えよ」みたいなかんじで、あまり細かいことはおっしゃられなかった。

生徒たちは先生の演奏をカセットテープに録音して参考にしようとしていたと思う。

いちばん、最初に習ったのは、Fのブルース、「Now's the time」。ドファファソドファ、ドファファソドファ、というフレーズが繰り返されるものだった。

家でこれを練習していると、ドファファソドファの繰り返しに辟易した母から、「ゆめちゃん、もうそれ、やめてくれへん?」と言われた。

ピアノの練習はキビしいね。苦情は近隣の住人からだけでなく、同居の家族にからくることもあるのだから。

 

サミー・デイヴィスJr. に似ていたA先生

当時からそう思っていたが、A先生はサミー・デイヴィスJr. にたいそう似ている。サミー・デイヴィスJr.が亡くなってから、もうずいぶん経つので、知らないかたもおおぜいいると思うが、日本でもサントリーのCMに出演して、大変人気があったのだ。

 

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A先生は今では、ご自分のお店でときどき出演されているそうなので、お姿だけでも拝みに行こうと思えば、行けるのだ。しかし、今のところ私にはその勇気がない。

40年以上たっても同じことをやってる、と呆れられるのか、そんなにピアノが好きだったっけ?とたずねられるのかー

それにあれ以上、カッコいいエンディングも思いついていないし・・・