お盆のお供え物ベスト3
これまでどちらかというと、お盆という行事とは縁が薄かった。子どものころ、町内でやっていた盆踊りは楽しかったけれど。ところが父母がそれぞれ他界してから、お盆のあいだ、いつお参りに行こうか、お供えは何にしようか、と思案するようになった。
お参り、といってもウチの両親は駅近のお寺さんの納骨堂におわしますので、納骨堂のサイズにあったお花と供物を供えるだけなのだが。
そして、本日お寺さんに行ってきたのだが、お盆とあってか、訪問者が通常よりずっと多かったようだ。
不謹慎かもしれないが、よそ様の供物をそれとなく観察してみると、第1位:缶ビール、第2位:バナナなどの果物、第3位:干菓子のセットというところか。
長期間、お供えされていたと思われる供物はくたびれたお花といっしょに、お寺の清掃用?のワゴンの上にまとめて乗せられている。
しおれたお花は捨てるしかないとしても、食品はどうなるのだろう?多分捨てる? 食品ロスをなくそう!というこの時代に?
今回は和菓子にした
ウチの両親は缶ビールも、バナナも、干菓子も好まなかった。
特に母のバナナ嫌いは子どものときから散々聞かされているので、バナナをお供えしたら祟りがあるかもしれない。
二人ともケーキやパイは好きだったので、わざわざ高級で有名なスーパーでお供えになりそうなのを探したが、似合うサイズがない。そこで和菓子も好きだったから、下にリンクを貼った和菓子店に赴き、個別包装された「鮎」、あんを白い生地で包んだオムレット型の「ささめゆき」、どら焼きをもっと上品にしたような「のぞみ月」など、気に入りそうなのを買った。
そして並べられている数々の和菓子のケース横に、私は「和菓子の暦 12ヶ月/兵庫県菓子工業組合」と題した、季節ごとの和菓子を紹介した、イラスト入りの小冊子を見つけたのだ。
「和菓子の暦 12ヶ月」という美しい冊子
これは月ごとに、行事とその行事によく使われる和菓子の説明を可愛らしいイラストとともに紹介したもので、無料配布なのだ。上のサイトでは4月しか掲載されていないが、7月―8月のページは下のようになっている。
「お菓子いろいろ知恵袋」というコラムもあって、下のようにお菓子の歴史や、和菓子の種類について書かれたページもある。
私は写真よりも絵やイラストが好きだ。でも絵やイラストなら何でもいいというのではない。微妙に好みがあって、まったく好みでないのも世の中にはあるのだが、この「なないろ わさび」さんのイラストは水彩画の雰囲気があり、あっさりとした味わいがあってとても気に入った。
あとがきには、こうある。
(前略)私たち和菓子職人の誓いと願いです。もっと皆さんに和菓子を愛してもらえるよう、心と技術を磨いて、感動を与える表現やおいしさを追求します・・
この心意気たるや、すばらしいではないか。そしてこんなにステキな冊子が兵庫県内の和菓子屋さんにしか置かれていないのなら、とても残念だ。もっと多くのひとに知ってもらう方法はないのか。
お供えの和菓子のその後
ところで。お供えに買った和菓子だが、焼香と、近況報告のあと、私の手によってさっさと引き上げられたのち、家で私のおなかに直行した。
だって法事のときいつも、お坊様が「供物はお持ち帰りくださいね」とおっしゃっていたからね、バチはあたらないでしょう?
それに、両親の「あんたらで食べなさい」というお告げを聞いた、と私は思っている。
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