わざわざ不便な土地に引っ越してきた
今住んでいる六甲山の山あいに引っ越してきてから、丸2年となる。
ひとは高齢に近づくと足腰の衰えを見越して、交通至便なところに住み替えるのが昨今の風潮のようだが、私たちは異なっていた。これまで交通至便なところに住んでいたのに、地域には商店がいっさいなく、コンビニもない、公共交通手段は一時間に1-2本のバスしかないところにやってきたのだ。
私たちはクルマも持っていないから、まるで隠遁者のようにひきこもって静かな余生を送ることになったのである。
土地の購入を決めたときは更地だったが、敷地内には松が5-6本、もみじ、樅の木、カイズカイブキ、コノテガシワなどなどの樹木が残されていた。言ってみれば、樹木は先住民であり、私たちはあとからやってきたよそ者ということになる。
この2年で庭はジャングルとなった
前に住んでいたかたが定期的にこれらの樹木の剪定をされていたかどうかは私にはわからない。
しかしこの2年間、樹木は野放図に伸び続け、今年の夏にはジャングル化してきた。
門に至る階段の昇降時には、左右にある松の木の枝でひっぱ叩かれ、門をくぐるときには頭上の松の葉でアタマを刺されるしまつである。クモはところかまわず巣をつくり、私にとっては得体のしれない昆虫類が我が物顔で散歩している。
伸び放題の樹木を剪定したら、少しは庭らしくなるのでは、と思い、やっとこの秋、植木屋さんに剪定をしてもらうことにした。
植木屋さんをどう選ぶか
しかし、これまで庭付きの戸建てに住んだことのない私は植木屋さんをどう選んでいいかわからないし、相場というのもわからない。ネットでも調べたのだが、ウチの地域に近いところの植木屋さんはあまりいなさそうだ。
それでまず、ウチのポストに唯一、チラシがはいっていた植木屋さんに電話をし、見積りに来てもらうことにした。非常に古典的な方法である。
やってきた植木屋さんはまだ30代ぐらいの青年で、口数は多くなく、感じも悪くなかった。
何よりも驚いたのは、さいたま市に住む、姉の長男、つまり私の 甥 にそっくり!
(今はもう、2児の父親となりおっさんになっているようだが)そんな理由で相見積もりをとることなく彼に決めてしまった!こんなんでええの??
剪定のBefore、After
さて剪定の結果は、というとごらんのとおりである。
ポーチ前Before After


側道 Before After


門の周囲 Before After


スッキリはしたので満足なのだが、少々スッキリしすぎた感もある。何より、松の木の枝と葉っぱがこれでもか、とばかりにカットされており、まるでハゲ松君になってしまった。
ハゲ松君の成長を願う
私は「おそ松君」にならって、ウチの松たちに、おそ松、から松、一松、チョロ松と名前をつけるつもりだったが、なぜかその気が失せ、今はただハゲ松1,ハゲ松2と呼ぶだけである。
でもきっと春がきたら、また元のようにふさふさの葉っぱをだしてくれるよね。向こうの家から、私がピアノを弾いてる姿を見えないように、ガードしてくれるよね。毎日、君たちの成長を祈っているからね。この冬をなんとか乗り越えて!
ハゲ松1 ハゲ松2