ジャズピアノの発表会まであと数日
ふと気がつけば、ジャズピアノの発表会まであと数日しかない。なんか緊張感がないなぁ。きっとこれはコンクールを経験したからだろう。コンクールに比べたら発表会はお披露目会、社交行事みたいなもの、という感覚になってしまったみたい。だから先日のレッスンで、発表会で弾くことになっている2曲ともイントロ、エンディングを酷評されたにもかかわらず、まだ代替案が決まっていないのだ。
先生が言われたように、ベースやドラムがはいりやすいイントロ、ダサくないエンディングをどうやってつくりだすか?私にはひらめきも思いつきもでてこない。ついついこの2曲で名盤を残しているビル・エヴァンスとトミー・フラナガンのコピーを弾くことで逃げたくなる。が、それもあと一週間を切るのにできるのか?気持ちだけは悶々としたまま、レッスンへ向かった。
本当に気になるのは当日のファッション
レッスン室に到着したら、すぐ先生は「日曜日は2時までには会場に来てね」とおっしゃった。そして私は「はい」と答えたあと、なぜかすぐに、「当日はみんなどんな服装でこられるんですか?みんなすごくおしゃれをされるんですか?」と聞いてしまった。どうやらバッハコンクールでただ一人普段着でステージにあがって恥をかいたことが、トラウマになっているのかもしれない。
先生はちょっとビックリされたようだが、すぐさま、「みんないろいろやなぁ~ そやけど歌のひとはだいたいすごいなぁ~」と言われた。なるほど。ヴォーカルのひとはステージ上でスター気分なのだろう。ガックリと頭を垂れる私をなぐさめるように、「いや、ジーパンのひともおるで~~ ジャズはホンマいろいろやわぁ」
ここで思い出したのだが、先生のお嬢さんはクラシックの声楽家で、先日もリサイタルをされたのだった(私は行かなかったのだが)。それでクラシックの演奏家がステージでどんな衣装を着るかについてよくご存じである。
「クラシックはそういう世界やからなぁ~」そうですね、先生。何事も郷に入れば郷に従えなんですけどね。
トミー・フラナガンのエンディングを猛練習することに決定
肝心のレッスンでは、私は正直に先生に「Chelsea bridge」のエンディングがどうしてもできないので、トミー・フラナガンのをそのまま弾いていいですか?と聞いた。
便利な世の中になったもので、「Chelsea bridge」のようにいわば玄人向けのジャズナンバーでも採譜したものがYouTubeにアップされていたのだ。アップしてくださったかたには感謝の念に堪えないが、大局的にみて私のためにはなっていないだろうね、たぶん。本当はウンウン唸りながらでも自分のもので勝負するべきなのだ。なんだか作文コンクールでどこかの文章をコピペするような気分である。
が、先生は今回、「つこたら(使ったら)ええやん」と大らかだった。そして下の譜面を見て、「読譜力あるなぁ。僕には黒団子にしか見えへんわ!」と私を笑わせた。この程度の和音でびっくりしていたら、ラフマニノフは無理だろう。弾いたことないから知らんけど。
トミー・フラナガンの「Chelsea Bridge」
それではジャズピアノに興味がおありのかたは、トミー・フラナガンの「Chelsea Bridge」を譜面を見ながらお聞き(弾いて?)ください!