夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

来年の決意は「暗譜してピティナステップを受ける」に決まった!

2022年の総括について

先日は月2回受けているフランス語レッスンの最終日だった。12月は先生がお題を出す番だったので、私は何も用意をしていかなかった。私がしゃべりたかったのはワールドカップイチ押しだったのだが、これまであまりサッカーの話題はでなかったので、先生がサッカーファンなのかどうかわからない。案の定先生は、ワールドカップの話題はまるで避けて通るかのように一言も触れず、出されたお題は「Bilan de l'année 2022」(2022年の総括)で、サブタイトルは「あなたの最高の思い出 (vos meilleurs souvenirs」と「あなたが後悔したこと (vos regrets) 」だった。

平凡な生活にはアップダウンがない

「最高の思い出」と「後悔」と言われてもなぁ。なにせこちらはもう65を過ぎ、いろいろな人生のイベントは終わってしまった年齢なのだ。子どももいないから、「孫が生まれました!」というのもない。孫がいたら、「今年は孫といっしょにディズニーランドに行ったのが最高の思い出です!」とも言えるだろう。「後悔」もなぁ。頭のなかを総ざらえするように点検したが、何もない。しかし何かをしゃべらないといけない。忘れてはいけないのは、先生はセラピストでないから、私の心模様なんてさらさら興味がないことだ。要するに、つくりごとでもいいから、何かフランス語を話せばよいのである。

またフランス人の好きな「決意」かい!

「最高の思い出」と「後悔」を凌いだと思ったら、こんどはさらにゲンナリさせられる質問が待っていた。「あなたの来年の決意は何ですか?(quelle est votre résolution de l'année prochaine?) である! 恥ずかしながら私はもう30年以上フランス語を習っているが、これまでこの質問をしなかったフランス人講師はいなかったと断言できる。何も会話学校だから、というわけではないらしい。フランス人同士でこのやりとりは普通にあり、「来年は飲酒の量を減らす」「タバコをやめる」「〇kg痩せる」とかを言い合うらしい。そしてもちろん達成できないらしいが、それを気に留める様子はまったくないようだ。

いきあたりばったりの人生に「決意」はなかった

私は酒もタバコもやらないし、標準体重なのでこれ以上痩せる必要性は感じていない。長時間睡眠と甘いもの好きは悪癖だとは思うが、今さら改められないだろう。さらに私がこの質問に苦手意識を抱くのは、「決意」「抱負」「計画」といったものに無縁の性格で、いつも「いきあたりばったり」だからなのだ。もし私が、プロ野球の打者なら「来季は3割を目指します」、歌手なら「紅白に出場します」とも言えるだろう。でも私はプロ野球選手でも歌手でもない。決意表明はしたことがなくとも、これまで路頭にも迷わず、鬱病にもなったことがないのだから、「これでええやん」と思うのは当然でないか? 

暗譜をしてピティナステップを受けるのが来年の抱負だ

しかし、帰りの電車のなかで、私にも決意や抱負があったことを思い出した。そうだ!老化と戦うために、来年は暗譜してピアノのピティナステップに挑戦するんだった!

ピティナステップはコンクールのように合否がつくものではなく、グレード別で審査員の講評をもらう公開ステージということだ。先生には、コンクールよりこちらを勧められていたのだが、暗譜が障害になってその気にならなかったのだ。でも6か月弾き続けたドビュッシーの「パスピエ」も98%暗譜できた。なら挑戦してみようではないか!

やっと先生に言えることができたと思うと嬉しかった。ピティナステップをフランス語で説明するのは、ちょっとややこしいけどね!