夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

クリスマスにいちごのショートケーキの歴史を想う

日本人が一般にフランス(パリ)に対して抱くイメージ

ウチの夫は、在日20数年になるが、もとをただせばパリ生まれのパリ育ちで、国籍はフランスである。そして日本に住んでいる他のフランス人と、ちょっと違うかなあというところは、日本人がフランスに対して抱いている一般的なイメージを、真っ向から否定することである。例えば彼は日本語の達人であるが、「フランス(パリ)っておしゃれ~~」のたぐいのフレーズを、悶絶しそうなほど嫌う。まぁ、私も2-3年フランスで留学生活を送ったので、彼の気持ちがわからなくはない。

私だって、毎日寿司を食べ、ハラキリの三島に同調して最期は腹をかききるか?と問われれば、「ちょっと違うんやけど」と困惑するだろう。こっちは寿司どころか、味噌汁もめったに飲まないし、漬物はほとんど食べない日本人なのだから。

いちごのショートケーキは日本だけ?

もう一つ日本人の固定観念について、彼が全否定するものに、いちごのショートケーキがある。これには、私は「そこまで言わんでもええのに」と思うこともある。彼によれば、日本のケーキ屋さんはどこへ行っても白い生クリームのうえにイチゴが乗ったのしかない、という。「しかない」というのは言い過ぎであろうが、それがない、というケーキ屋は珍しいだろう。しかし、フランスのケーキ屋でいわゆる「いちごのショートケーキ」は見たことがないし、彼に言わせれば「存在しない」そうなのだ。

昨今はクリスマスケーキもいろいろなタイプがあるので、ひところのように白い生クリームにいちごが乗った丸形のホールケーキばかり、というのではなくなった。しかしこのタイプは今でも日本では根強い人気があるようだ。その秘密は下記の記事を読んでわかった。

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引用した記事によると、いちごのショートケーキが好まれる理由は以下となる。

  1. 気候が湿潤なため、柔らかな食感や口どけが好まれる。
  2. 白い生クリームに赤いイチゴという色合わせは「日の丸」のイメージで親しみやすく、日本の「お祝い」を象徴するから

1.に関しては、気候のせいかどうかわからないが、確かに日本では柔らかくフワフワしたものが好まれる、という気がする。

さて、2.はどうか?そんなに「日の丸」のイメージが大事なら、サッカーの日本代表のユニフォームも赤を基調にすればよかったのだ。ブルーはフランス代表の色として実績があるから、もし将来、ワールドカップ勝戦で日本とフランスが激突すれば、どちらかがブルーを諦めなければならない。そうなった場合、自己主張がお家芸のフランスに、日本はここでもう負けそうである。

今年のブッシュ・ド・ノエルはどうだったか?

クリスマスケーキはブッシュ・ド・ノエル(Bûche de Noël)に限る、という信条に基づいて、夫は今年もブッシュ・ド・ノエル型のケーキを作った。去年の作品と比べて今年はチョコレートクリームの色が淡いが、味は昨年より進歩していると思う。

2021年                 2022年

フランスのクリスマスソング、プチ・パパ・ノエル(Pepit Papa Noël)

せっかくブッシュ・ド・ノエルがあるのだから、フランスらしいクリスマスソングで締めくくりたいと思う。日本の街角やショッピングセンターでは、まずこの曲がかかることはないので、みなさんも飽き飽きすることはないことと思う。それではプチ・パパ・ノエル(Pepit Papa Noël)をどうぞ!

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