カウントダウンパーティーにちなんだ映画「恋人たちの予感」
きょうは大晦日ということで、カウントダウンパーティーにちなんだ1989年のアメリカ映画「恋人たちの予感」(原題:When Harry met Sally)について書いてみたいと思う。
この映画は大ヒットしたし、ラブコメの女王と呼ばれたメグ・ライアンの出世作ともいえるので、ごらんになったかたは多いと思う。テーマは「男女間に友情は成立するか?」みたいなものだったと思うが、男・女とはっきり分けていて、LGBTの存在はまだ語られていないところが20世紀の映画らしいと思うのだが、どうだろう? ともあれ、笑いのツボを押さえたユーモアたっぷりのハッピーな映画で、私の好きな映画のひとつであることに変わりはない。
「恋人たちの予感」のあらすじをぐっと簡単にご説明すると・・・
ニューヨークへの旅で同行者となったハリー(ビリー・クリスタル)とサリー(メグ・ライアン)のお互いの第一印象は最悪。しかし5年後、10年後に再会してから二人の間に友情が芽生え、ことあるごとに親交を深める。ところがあるキッカケで一線を越えてしまってから、感情の行き違いが生まれ、友情さえもあやうくなったよう。ハリーの態度に傷ついたサリーはひとりで大晦日のカウントダウンパーティーに出席し、一方、街をひとりさまよっていたハリーはサリーへの愛に気づき・・・
愛に気づいて走り出すのはハリウッド映画のパターン?
この相手への愛に突如気づき、男性が走り出す、というパターンはハリウッド映画のお決まりのパターンなのか?先日、私が記事を書いた「恋におちて」もこれだった。でもみているほうもわかっていても、走り出す男性を「そうだ、そうだ、そうだったんだ!走れ~~」と言わんばかりに応援してしまう。
そしてこのバックに流れるのはフランク・シナトラの「It had to be you」。「それは君だったんだ。ずっとさまよい、探し続けていたのは君だったんだ」というこの歌はこの場面にぴったりである。
カウントダウンパーティーの会場での愛の告白
カウントダウンパーティーの会場で、ハリーはサリーへの愛を宣言する。ところが、サリーは、「大晦日にひとりでいる寂しさからそんなことをいっても、私には通用しないわよ!」と怒り出す。
すると、これでもどうか!とばかりにハリーはサリーの以下の欠点をあげ、
- サンドウィッチの注文に1時間半
- 僕を見るときの眉間のシワ
- 僕の服にしみつく君の香水
にもかかわらず僕は、
- 一日の終わりにおしゃべりしたいのは君しかいない
- 残りの人生を君と過ごしたい
と訴えるのだ。
サリーは、「あなたなんか大嫌い!」といいながら(まさに嫌いは好きなのだ)目に感激の涙、ここでうる目になる観客も多いだろう!
カウントダウンパーティーは出会いの場?
日本ではカウントダウンパーティなるもの、それほど盛んではないような気がするのだがどうだろうか?大晦日はこたつに入って、みかんを食べながら「紅白歌合戦」を見るのが伝統的、平均的な日本人の過ごし方だと思うのだが、最近は変わってきているのかもしれないけれど。
ところで私自身はパリでの留学生活の折、一回だけカウントダウンパーティーに行ったことがある。映画とは大違いに私には何のロマンティックな出来事もおこらず、前半のサリーの「もう帰るわ!」という気分だった。ところが一緒に行った女の子は、しっかりそこでお相手をみつけラブラブだったのだ!やはりカウントダウンパーティーというのは、大いにチャンスのある出会いの場なのかもしれない。