夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

ショパンのプレリュード8番はシニア泣かせかもしれない

「プレリュード」の楽譜を買ったことを忘れていた

2022年8月から練習をはじめたドビュッシーの「パスピエ」が、2023年1月22日の発表会をもって一応終了する。もちろん完璧な出来とはいえないし、せっかく暗譜できたので今後も弾き続けるつもりだが、まあ一応区切りをつけるつもりなのだ。

それで次を何にするのか、相変わらず決まっていない。いっとき、シベリウスの「樅の木」をやる気があるように思われたのだが、なぜか樅の木はヤル木に成長しなかったようだ。

そこで以前、ショパンをやろうと思って「プレリュード」の楽譜を買ってあったのを思い出した。あれ、なんでやめたんだっけ? そうだ、太田胃散の曲からはじめようと思ったのだけれど、届かない和音があるからどうしようか、とブログの記事に書いたまま、それっきり忘却の彼方へいってしまったのだった・・・

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トヨタのCMでプレリュード8番を知った

これじゃいかんいかん、と思いあらためて「プレリュード」のなかから、自分の出来そうな、かつ好きで飽きのこない曲はないかと探してみた。一般的に「プレリュード」のなかで一番人気があるのは、15番の「雨だれ」ではないだろうか?しかしこれは私の好みではない。筋金入りのショパンファンには激怒されるだろうが、どうにも退屈なのだ。

やっぱり私が「プレリュード」のなかで一番好きなのは8番だ。その昔、トヨタのクルマのCMに使われていた。あの頃はまだよくテレビを見ていたので、知らず知らずのうちにCMに洗脳されたのかもしれない。

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あのCMのピアニストは若き日のポゴレリチ

このCMでピアノを弾いているのは、クロアチアのピアニスト、ポゴレリチ。1980年のショパンコンクール本選で落選し、審査員のアルゲリッチが「彼は天才なのよ」というせりふを残し、抗議の意味で審査員を辞任した一連の騒動の中心人物である。

それはさておき、私はポゴレリチに好感を寄せている理由がある:それは彼が楽譜をみて弾くことが多い、と伝えられているからである。なんとなく親近感が湧かないか?

シニア泣かせの小さな音符

あらためてプレリュード8番の楽譜をみたが、音符が小さすぎて老眼にはつらい。これはシニア泣かせかもしれない。まず、第一小節目、右手と左手が同時にあうところを赤線で引っ張ってみた。

とすると、右手#ド、左手ラが最初にお手合わせをしてから、次に右手ラ、左手#ファでお手合わせをするまでに、右手の音符は3個、左手の音符は2個。つまり右手を4音弾くあいだに、左手が弾く音は3音。え、割り切れへんの?ひょっとしてこれまたポリリズム

ポリリズムドビュッシーの「パスピエ」のときも苦労している。しかしあのときは左手4連符で右手が3連符だった。やっと左4:右3のポリリズムに慣れたと思ったら、その逆もありか・・・ねえ、作曲家ってひょっとして数字に強いの?私が数字に弱すぎるだけ?割り切れないのって、どうも気持ちが割り切れないんだけど・・・

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プレリュード8番はこのパターンが最後までえんえんと続く。ポリリズムに慣れることと、拡大コピーを何パーセントに設定しないといけないかを考えると、またしても気持ちは萎えてしまった。どうしよう・・・