夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

ショパンプレリュード17番:禁断の裏ワザ奏法を考えた

ショパンプレリュード17番:パデレフスキ版

左腕の異変は何が原因か?

実はこの一か月ほど前から左腕に異変を感じることが多くなった。あれ、これはノートパソコンの置き方が悪かったか?と思い、ノートパソコンの下に不要楽譜を置いて高さを調節し、しばらく様子を見た。

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それから約10日間を経過しても、違和感はなくなるどころか、より強く感じるようになった。そうか!今までピアノの弾きすぎで身体を痛めたことのない私も、ついに練習過多(?)が悪影響を及ぼしたのか?

しかしどの曲を練習するときも痛い、だるい、というのではなく、ショパンプレリュード17番を弾くときだけ左腕、つまり肘から肩にかけてに鈍い痛みを感じるのである。ということはこの17番を通じてずっと連打しなければならない、左手の3連符の弾き方に問題があるのではないか、と推測した。

体験レッスンで脱力の具合をみてもらった

先日、体験レッスンにうかがった先生にこの問題をお話し、私の弾き方にどこか問題があるのか、とお尋ねした。先生は私に「触っていもいい?」と何度も聞きながら、私の肩やひじ、手首、指を押したり引いたり、脱力しているかどうかを確かめてくださったのだが、特に「この弾き方だったら痛くなるワ」というようなダメ出しはされなかった。

ただ、3連符の弾き方は、バスケットボールドリブルのような感じで(先生は私に、高校では何の部活をしていたのかを聞いたのである)、指がボールに吸い付くような感じで連打するように、とおっしゃったのである。

先生のアドバイスはありがたかったが、高校のときにバスケット部だったことなんて私にとって前世のできごとのように、ぼんやりとしか思い出せない。ドリブルかぁ。そっちのほうがもっとむずかしいわぁ。

腕、指が交差すると弾きにくい

以前の記事にも書いたが、ショパンプレリュード17番は腕、指が交差するところが頻繁にあり、というかそれしかないみたいにあり、非常に弾きにくい。これには何か意味があるのか?ショパンは何かを意図してわざと弾きにくいように譜面を書いたのか?私はまるで生きる意味を考えるかのように考え、そしてそんなことを考えないほうが生きやすいのと同じように、考えるのを放棄し、弾きにくさを我慢して譜面通りに弾いて、なんとかカタチになるようになった。

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ところがある日、「交差」をやめて左手に近いほうの音は左手で右手に近いほうの音は右手で弾くようにしたのだ。するとあららーーーーー!全然違う!ずっと弾きやすい!以前からの鈍い痛み、だるさはそうやって弾くと、まったく感じないのである!

そうか、きっと私は「交差」という慣れないポジションで弾くことで、固い体に負荷がかかりすぎ、筋肉や腱が悲鳴を挙げだしたのに違いない!

ショパンプレリュード17番:禁断の裏ワザ奏法とは?

そして、カンのいいひとならすでに気がついていることを、鈍い私は練習時間トータル20時間を超える頃でやっとわかったのだ!

左手部分の一番高音を右手親指で弾き、右手部分の一番低音を左手親指で弾けば、腕も指も交差することなく、ラクに弾ける

(左)楽譜通り(右)左手親指の音と右手親指の音を交換

このやり方でどこがいけないのか?だって視力に障害があるかただったら、耳にする音を拾ってその通りに演奏されるのだと思う。わざわざ腕が交差するように弾くだろうか?メロディーは常に右手の小指が奏でるというのに?

楽譜通りに弾かないのも面倒くさい

しかしこの「交換法則」を考えながら、譜面を目で追っていくと本当に疲れる。目と脳味噌が爆発しそうである。だからといって書き換えるのも面倒くさい。あー、でも腕、肩が痛くなるのもイヤだ。いったいどうしたらいいのか。そしてショパンはなぜ、こんな譜面の書き方をしたのかという私にとってのミステリーはまだ解決していない。