ピティナステップの緊張度はまんなかぐらい
大人になってからクラシックピアノレッスンを再開して約3年。
そのあいだに発表会2回、コンクール1回、ピティナステップ1回の参加を経験した。
この3種の、いわば自分のピアノをひと様に聞いてもらう機会として、緊張度順に比べると、
コンクール>ピティナステップ>発表会
となるだろう。
やはりコンクールが一番緊張度が高いと思う。
これは合否があり、他の人たちの演奏と比べて、自分が次の段階に進めるかどうかが変わってくるからではないだろうか?
それに比べるとピティナステップは実質合否がなく、各参加者の発表の機会という捉え方で、「ここまでできましたね」「次はここを目指しましょう」というもの。
そして発表会と言えば?
これは先生方の意向によりさまざまで、一概には言えないと思うのだが、私が参加した発表会は「社交」の場だった。
大人だけでピアノを披露しあい、「またがんばりましょうね、次でもお会いしましょうね~」という和やかな雰囲気。
さてどれが一番自分に向いているかと言うと、私はどれもOK。
そのときの気分しだいでどれでも楽しめると思う。
緊張もあとになってみるとなんだか笑えてくる。
これはまだ幸いにして、トラウマになるようなひどい経験をしたことがないから、かもしれない。
ピティナステップでは曲目を紹介してほしい
コンクールもピティナステップも発表会も、他の参加者の演奏が聴ける良い機会だと思う。
先日のピティナステップでは出場順はどうやって決めているのかわからないのだが、私の前の参加者の高校生2人はびっくりするほどうまかった。
こういうのってうまい人はだいたい最後のほうではないだろうか?
私のグループでは9人いて、私は8番目。
では激ウマ高校生の弾いていた曲が易しかったかというと、とんでもない。
あ、それから主催者側に理由をお聞きしたいぐらいなのだが、演奏者紹介のときに曲目はまったく発表されなかった。プログラムもない。
したがって私は「あの難しそうな曲、なんやのん?」と思っていも確かめるすべがなかった。
前の人の演奏に圧倒されないためには
さて難しそうな音楽をたっぷり聴いたあと、自分が演奏者の椅子に座ってみると、
「え?私これからなにをするんでしたっけ?」
「ドビュッシーのパスピエってどんな曲でしたっけ? 最初のとこ、メロディー歌ってもらえませんか?そしたら思い出しますから」
という気がした。
そのため冒頭12小節の出来が散々だったのは、きのうの記事に書いた通りである。
こういう失敗を避けるためには、よくフィギュアスケートの選手がやっているほうに、前の競技者の演技を見ないで、イヤホンで別の音楽(この場合だと自分が弾く曲)を聴くのがいいかもしれない。
でもこれだとちょっと参加の意義が薄れてしまうなぁ。
いろいろなホール、いろいろなピアノ
今後は予算、曲の進み具合にもよると思うが、私はまた性懲りもなく、コンクールやピティナステップに参加すると思う。
その理由はさまざまな場所、ホール、いろいろなピアノとの出会いが面白い、と思うからだ。
先日、ピティナステップが行われた「神戸芸術センター」は新神戸駅の近くなのだが、「新神戸」という神戸の玄関口であるべきものの、実際は玄関口と言い難い現状をふまえて、建物はリッパでも賑わい度は少々寂れていた。
こういうのを観察するのも面白い。
さて会場の「シューマンホール」はというと、ネーミングOK、清潔度OK。
そしてピアノは? ザウター(SAUTER) という1819年創業の世界最古のピアノメーカーのもの。
でも私には特別その良さはわからなかった。その、わからない、というのがわかっただけでもよかった。
「あんまり響かへんなぁー、ヤマハのほうがキラキラしてるよなぁ」
というのが率直な感想。
これ、あくまでド素人の感想なので、ここ、突っ込まんといてくださいね!