あと数日はジャズピアノのレッスンに向けて集中
このところ、クラシックピアノのピティナステップの準備に加えて、肩痛・指痛・風邪まで加わって、さっぱりジャズピアノの練習ができていなかった。
幸いにしてピティナステップも終わったことだし、あと数日はジャズピアノのレッスンに向けて集中することにする。
こういうところ、まったく学生時代と変わっていない。
つまり目の前にぶらさがっている課題をこなすだけで終わってしまうのだ。
たとえば中間試験ででる範囲のところだけを必死でやる。
そして、その中間試験が終わってしまったら、試験範囲のこともすっかり忘れている。
ドビュッシーの「パスピエ」もなんとか暗譜できたのに、もう人前でこの曲を演奏することはないから、あと一週間もしたら忘れているだろう。
この繰り返しで人生が終わってしまうのか、と思うとちょっと感傷的になることもある。
けど、ま、いいか!
次!
「Blue Minor」は4ビートとラテンの混合
先日、シンコペーションがなんかおかしい、と言われたジャズの「Blue Minor」はこのあいだのレッスンでは、そこは改善していたようだ。
ところが、先生から
「あれ、この曲、Aは4ビートやで! そやのにBといっしょのラテンになってるやん」と言われた。
「Blue Minor」はその他のジャズスタンダードといっしょで単純明快なAABA形式である。つまりまんなかだけが違うのだ。
まんなかだけは、♪(8分音符)をタタタタと刻むエイトビート。
しかし最初、次、最後にあらわれるA部分は♩(4分音符)が4つ並ぶフォービートであるが、ジャズの場合はタン タン タンというアーティキュレーションではない。
これも表現がむずかしいのだが、タータ タータ とか、ズービ ズーバ、とか、いわば足を引きずるような弾き方でなければならない。
しかしこんなのはジャズの初歩である。
ジャズ教室に入門したら1時間目に習うような事柄である。
私は20代でジャズを習い始めてから、こういうことで注意されたことはなかったのに、B部分にすっかり気を取られて、全部いっしょのアーティキュレーションになってしまっていた。
ウサギのダンスにならないように
「ひとつゆうたら、またもうひとつがあかんようになるなぁ」
とぼやきながら、先生はアーティキュレーションまで書いてくれた。
そして
「そやけど『ウサギのダンス』になったらあかんねんで」
と釘を刺した。
つまり「タラッタ タッタラタッタ ウサギのダンス♪」
のように跳ねすぎたら元も子もない、という意味である。
ハンク・ジョーンズの「Blue Minor」に感動!
「Blue Minor」は、ずっとこれまでの愛聴盤であり、本家本元のソニー・クラークのに一緒に合わせて練習していた。
しかし、最近ちょっと趣向を変えてみようという気になって、ハンク・ジョーンズが東京のブルーノートで演奏したときの、「Blue Minor」を聴いて見た。
ハンク・ジョーンズ、このとき確か91歳。
亡くなったのが2010年5月だったから、ブルーノート出演時は亡くなる3か月前ということになる。
ソニー・クラークの若さに溢れた演奏もいいが、ハンク・ジョーンズの枯れた味わいのあるピアノもいい。
そして曲の最後、ドラマーの延々と続くエンディングソロに不満げに足を組み、最後にストップをかけるしぐさに茶目っ気があり、一同大爆笑。
ああ、素晴らしいジャズ人生だったんだなぁ、と微笑ましく思う。