タイピングは文字があってればそれでいい
この頃、パソコンのキーボードの調子が悪い。
Delete と Back Space のキーが押さえても反応しないことが多くなったのだ。
ミスタイプが多すぎてしょっちゅう消しているせいか、もう何年使ったかわからないほど古いキーボードのせいか。
そこで最近はなるべくミスタイプをしないよう、よく注意してからキーを押すようにしている。
当然、打つスピードは30%ぐらい遅くなる。
ふと、これは私が今までやってきたピアノのゆっくり練習と同じだ、ということに気がついた。
すなわち、ミスタイプになるかならないかだけに注意して、打ち方がどうのとか、押し方がどうのとかは一切考慮したことはない。
でもたかがタイピングなんだからね。
でてきた文字さえ合っていればそれでいいのだろう。
昔、パソコンや携帯やスマホとかがなかった時代、就職に備えてタイピング検定を受けたほうがいいとか就活のときのうわさ話にあったけれど、今は誰もそんなこと言わないよね。
先生がお手本を示してくれたラフマニノフのチェロソナタ
でもピアノのゆっくり練習では、単にミスタッチをしないように気をつけるだけでは全然ダメだそうである。
肝心なことは、ゆっくりの動きのなかで、自分の指、手首、肘、腕、肩がどういう動きをしているか、いちいち確かめながらキーを押さないと意味がないと言われた。
それを先生が実践して見せてくださったのだが、お題はラフマニノフのチェロソナタということだった。
私はまったく聞いたこともなかったのだが、楽譜を見るだけで気が遠くなりそうだった。
後にして思えば、それは第4楽章の、↓の動画で言えば27:00あたりから、と思うのだが、再生速度0.5ぐらいの速度で、先生が弾きながら説明してくれた。
「腕や手首がじゅうぶん脱力しているかを確認しながら」
「黒鍵を奥のほうで押しすぎた場合は、もういっぺんやり直して」
え、わたしゃ奥のほうだろうと、手前のほうだろうと、音さえあってりゃすべてOKにしているよ!
そして先生は
「この曲は本当にむずかしい。
だから鬼のように練習しないといけないの。
そりゃチェロも大変だろうと思うけどね、この曲は絶対ピアノのほうが難しいと思う」
ところでラフマニノフってチェロは弾けたのだろうか?
弾けたとしてもピアノのほうが得意だから、自然とピアノのパートが激ムズになってしまうのだろうか?
しかし先生ほどの輝かしい経歴を持ったかたが、鬼のように練習しないといけない曲があるなんて、クラシックピアノの世界って底なし沼みたいだね。
私なんか「ラ・カンパネラ」を弾けるひとはもう、一丁あがりぃでピアノの頂上をきわめたひとだと思っていたけど、違うの?
ラフマニノフのチェロソナタのソロピアノ編曲
でもこの曲なかなかいい曲だね。
どことははっきり言えないが、ピアノ協奏曲を思わせるフレーズもあった。
これはラフマニノフ節とも言えるのだろうか。
全曲は35分くらいかかる大曲だが、この3楽章をアルカーディ・ヴォロドスというロシアのピアニストがピアノ用に編曲したのがあるというので、聞いて見た。
楽譜はIMLSPにあるものの、VIEWを押しても白画面のまま何もあらわれない。
こういうのっておカネを払わないとだめなのかな。
好奇心から、チラっと見たいだけなんだけど。
弾くなんて、めっそうもない・・・