発表会の曲よりも熱心に弾いている曲
クラシックピアノの発表会まであと1か月を切った。
なのに発表会で弾くことになっているドビュッシーの「夢想」もナザレーの「オデオン」も毎日通しで1-2回ぐらいしか弾いていない。
暗譜もできてるしね。
でも今の先生はまったく暗譜に重きを置いていないのだが。
発表会の曲、およびエリーゼ音楽祭全国大会の曲もそっちのけでいったい何を弾いているのかというと、パルティータ2番カプリッチョである。
なぜかというと、ここのところ恒例行事としているバッハコンクールに今年も参加するかどうかは、9月上旬には決めないといけない。
でないとすぐ枠が満席になってしまうからね。
でも弾きたい曲のパルティータ2番カプリッチョが9月上旬にまで目鼻がつくかどうかは、神のみぞ知る、の領域なのだ。
バッハ パルティータ2番カプリッチョの進捗状況
7月のあたまから譜読みを始めたバッハ パルティータ2番カプリッチョは、どうにかこうにかかたちになるまでなんと1か月もかかった。
そしてメトロノームにあわせて通しで弾くようになり、最初は♩=60 ぐらいからスタート。
8月の初めは1日ごとに、メトロノームの目盛りを1個上げていたが、そのうちに面倒くさくなり、大胆にも1日で5個あげるようなことを平気でやるようになった。
現在位置は♩=85。
これでたま~にノーミスのこともあるが、たいていどこかで2回くらいこける。
標準語では転ぶが正しいと思うが、やはりこの関西弁のニュアンスが重要なのだ。
転ぶというと、ころがるに近い感じがするが、こける、だと思いもかけないところで、ステンと尻もちをついたり、足を捻挫するみたいで、ようするにぶざまなのだ。
「あー、やっぱりどっかにいいお手本はないかなぁ。
アルゲリッチやグールドじゃ雲の上すぎるし」
そういうときに見つけたのが、實川風さんのバッハだった。
ここでくれぐれも實川さんのバッハが、アルゲリッチやグールドに劣る、という意味で書いているのではない、ということをご理解願いたい。
つまりピカソの絵はようわからんが、横尾忠則さんの絵は面白い、と言っているのと同義のつもりである。
私が探していたのは實川風バッハかも
白状すると、私は實川さんのことをこれまでよく知らなかった。
何となくお名前を見たような記憶があるのは、2015年のロン・チボー国際コンクールで3位に入賞されたせいか?
それでもネットで「實川風バッハ」という文言を見たとき、實川さんというピアニストが独自の解釈で弾くバッハ、じつかわふうバッハと解釈したぐらい。
でYouTubeにアップされているパルティータ2番カプリッチョを聞くと、なんかさわやか~な感じ。
あ、これ、私が探しているスタイルはこれかも?と思ったのだ。
私のテンポは實川さんの0.75倍だが
それでもとても私に實川さんの真似できるとは思っていない。
實川さんのテンポは♩=115~120。
どう逆立ちしたって私にはできない。
ちなみに再生速度を0.75に落としてみたら、♩=80。
私の現在位置とだいたい同じではないか?
それではこう考える。
實川さんのように完璧な演奏だったら、テンポが0.75倍でも、
「素人さんにしては上出来や」
とコンクールの審査員は予選通過点をくれるのだろうか?