
今さらなぜ1979年の「ベルサイユのばら」?
1979年の日仏合作映画「ベルサイユのばら」(Lady Oscar)をみたきっかけは、先日観た「ジャンヌ・デュ・バリー」が面白かったので、フランス革命関連のものをみたくなったからである。
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ちなみにベルばらと言えば、熱狂的な宝塚ファンをはじめとしてマニアがたくさんいらっしゃるので、私ごときがここに何を書いてもなんの反響もないことぐらいわかっている。
私のベルばら歴は、というと、高校生のとき、池田理代子さんの原作漫画を一気読みしてたいそう感動した。
そしてその延長で、高校の文化祭をさぼって友人たちと宝塚の公演を見に行った(オスカル役は榛名由梨さん)。
しかし1979年の実写映画だけはこれまで見たことがない。
なぜかというと、監督ジャック・ドゥミ、音楽ミシェル・ルグランという黄金コンビにもかかわらず大コケだった映画は観るに忍びないと思ったからである。
でもさすがにあれから半世紀は経ったのだ。
「いったいどこがどう悪かったんやろう?」
という思いで、今や忘れられたともいえるDVDを、わざわざツタヤディスカスで借りて見たのだった。
夫ちゃんも観た。
彼はアニメのベルばらのファンなのだ。
しかしホンモノのフランス人がベルばらが好きだなんて可笑しくないか?
私なら、新選組の隊長が実は男装の麗人で、なーんて映画があったとしたら、「あほらし」と一蹴すると思うのだが?
この映画はなぜ大コケだったか?
私が思うこの映画の敗因はだいたい以下のようなもの。
1.原作の漫画では、ありえないキャラクター(男装の麗人、オスカル)がマリー・アントワネットに次ぐ重要人物とはいうものの、比較的歴史に忠実なポイントを押さえた大作となっている。
だからこれをまともに映画化すると4時間近くになってしまうのではないか?
それを2時間にコンパクトにまとめようとすると、どうしても松花堂弁当のようになってしまって、なにがテーマなのかよくわからん、ということになってしまう。
要するに時間短すぎ。
2.オスカルを演じた俳優さんが平凡すぎ。
オスカル役のカトリオーナ・マッコールは400人近くのなかからオーディションで選ばれたそうで、さすが美しくスタイルもよい。
でももうちょっと、あくが強いというか、個性の強い、例えて言えばイザベル・ユペールみたいな俳優さんのほうがよかったのでは?
それに彼女が無名の新人だったから興行成績も伸びなかったのでは?
3.ラストがしょぼい。
最終場面ではバスチーユ陥落をめぐる暴動のなかで、アンドレがあっけなく流れ弾のようなものにあたって倒れ、オスカルが「アンドレ! アンドレ!」と迷子になったかのようにアンドレの姿を探すだけ。
なんともしょぼい。
暴徒が路上を駆けるシーンも、渋谷の交差点のほうが人が多いだろう、とツッコミを入れたくなる。
もうちょっとドラマチックにできなかったのかな?
せっかくのバスチーユなのだから。
それとも見る側の私のほうが、CGに慣れ切って、ちょっとやそっとの大がかりなシーンでは感動しなくなっているのだろうか?
今では「ベルサイユのばら」で検索すると、2025年に製作された劇場アニメを指すらしい。
やっぱりこういういわばファンタジーは実写よりも、アニメや劇のほうが向いているのか?
でも実際の建築や内装の豪華さでは、実写に軍配があがると思うけど。
「ベルサイユのばら」予告編
オスカル役カトリオーナ・マッコールの資生堂CM
この映画のスポンサーは資生堂で、オスカル役のカトリオーナ・マッコールをCMに起用していた。
テーマは「劇的な、劇的な、春です」
わぁ、口紅があかーい!
今、こんな赤い口紅のひとはあまりいないだろう。
時代を感じてしまうね。
それに資生堂だって当時は右に出るもののない化粧品メーカーだったが、最近存在感が薄いなぁと思ったらずいぶんと赤字?
世の中ってこういう風に変わっていくんだなぁ。