
地声か裏声かで悩む
私はジャズが一番好きなので、できればジャズボーカルもエラ・フィツジェラルド、サラ・ヴォーンのようにドスのきいた低い、欲を言えばハスキーな声で歌いたい。
しかしそれはないものねだりである。
しかし必死にがんばって、彼女たちの顔を想像しながら、図太い声、つまり地声で歌うと、それなりに似た声がでることがある。
でも音域は極めて狭い。
下のソからラ・シ・ド・レぐらいまで。
レから上になると急に裏声になり、オカマみたいなのだ(オカマのかた、ごめんなさい)。
そして裏声のほうが出しやすい。
裏声のままだったら、ミファソラシドレぐらいまではいける。
しかし当然、ジャズっぽくはない。
あれ、なんか堂々めぐりだなぁ。
まず歌っていて楽しいか?が最優先
それでグループレッスンの課題曲の「My foolish heart」を個人レッスンの先生にみてもらった。
先生が、
「キーは何にしますか?」
というので、
「実はFかEbかですごく迷っているんです。
Ebだと地声と裏声の切り替えがものすごく目立って、でもFだとほとんど裏声になってしまって、ジャズっぽくならないのではないかと・・・」と言った。
私の悩みを聞いた先生からは
「ではまずEbで歌ってください」
と言われ、私の地声・裏声範囲は以下のとおり。
自分で歌っていてもサビの「there's a line between~」からの声は別人のようで笑い出したくなる。

これに対して、先生のコメントはなし。
次に、
「じゃあ、次はFで歌ってください」
と言われたので、音を上げてFで(ちなみにEのようなシャープ系のキーはジャズ関係のひとは使いたがらない)。

Fだと裏声がほとんどとなり、私にはこっちのほうが歌いやすい。
そういうと、先生いわく、声には
- 地声中の地声
- 裏声よりの地声
- 地声よりの裏声
- 裏声中の裏声
と4パターンあるが、私のキー=Fでの歌い方だと3番の地声よりの裏声を選んでいるから、ジャズとしてそれほど違和感はない、とのことだった。
しかし肝心なことは、「何よりも歌っていて楽しいか?歌いやすいか?が最優先」
「先生がああいったから、ジャズとはこうだから、みたいな何々しなければならないという考え方は捨てるべきだ」
と言われ、私は深く感じ入ったのである。
布施明と森川七月の音源
「何かほかに質問ありますか?」
と聞かれたので、私はなおも、
「この曲では、there's a lie between love and fascination のところが一番音域が高いですよね。
だから地声でパワーのあるほうがいいと思うんですけど・・・」
と聞いてみた。
すると先生は、
「そうかな。
むしろ抑えた声のほうが、今の時代、いいんじゃないかしら。
そのほうがぐっとくると思いますけど」
なるほどそうかもしれない。
もし「there's a lie between love and fascination !!🎵」
と声を張り上げたらカンツォーネか、布施明になってしまうものね、と先生と笑ったのだが・・・
まさかとは思ったが、布施明が「My foolish heart」を歌っているのをYouTubeで発見したのだ。
聴いてみると、彼は「lie」でフォルテにして、「between love and fascination」は抑え気味に歌っているのだ。
やはりプロは一言一言に魂を込めて歌っているということか。
ところで私の目下の参考音源は森川七月さんのもの。
なんとなく黒人女性歌手のものより、手が届きそうな気がするのだが、気のせいだろうか?