夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」で思い出した音楽

2007年の日本映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」

リリー・フランキーさんの自伝であることは知っていたが

映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」がリリー・フランキーさんの自伝的小説をもとにしたものであることは、ずいぶん前から知っていた。

しかしだいたい私は、リリー・フランキーさんの名前を覚えるまでに、ずいぶん時間がかかってしまっていたのだ。

なぜかというと、私にとってフランキーといえば、コメディアンでジャズドラマーの、フランキー堺さんしかアタマになかったせいである。

そして是枝監督の「そして父になる」と「万引き家族」に出演のリリー・フランキーさんをみたときはどうもピンとこなかった。

どうしてこの俳優さんが世間で絶賛されているのか、とクビをかしげたものだった。

しかし、山田洋次監督の「キネマの神様」で映画監督を演じている彼をみて、オーラがかかっているように見え、すごい!と思った。

それでやっと映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」も見ることになったのだ。

ちょっと遅すぎたみたいだったけれど。

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三池炭鉱と炭坑節の思い出

Wikiでは、リリー・フランキーさんは小倉の生まれで、のち現在の福岡県若宮市で中学まで過ごされた、とある。

そして映画のなかでは石炭の山や「閉山反対!」の立て看板がさかんに見られるが、これは1997年に閉山した三池炭鉱のことではないのか?

地図をみると小倉と三池はずいぶん離れているので、九州の地理に疎い私は混乱してしまった。

しかし、まあいい。

映画ではしきりに「炭坑節」が流れ、お盆でもなかったようだけれど、炭坑節にあわせて踊る地域の人たちの姿もあった。

これをみた夫ちゃんは、盆踊り好きにもかかわらず、

「盆踊りの曲ってみんな同じに聞こえるけど、歌詞は違うの?」

あったりまえやん!

炭坑節は「月がでたでた、月がでた ヨイヨイ」だし、

ソーラン節は「ヤーレン、ソーラン、ソーラン」だし、

東京音頭は「踊り踊るなら、ちょいと東京音頭」に決まっている。

しかし、私には炭坑節がことのほか、懐かしい。

なぜかというと、1965年に夏の甲子園三池工業高校が初出場・初優勝を果たしたとき、日本中にブームがおき、みんなが炭坑節を歌っていたようなものだ。

下は「三橋で明け、三橋で暮れる」とまで言われた人気歌手、三橋美智也さんの炭坑節。

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ザ・ピーナッツの「キサス・キサス」が聞けた!

私は映画中のある場面をもう一度みたくて、ずいぶんYouTubeを探したが、見つからなかった。

それは若いころのオカンとオトンがダンスホールでルンバを踊るシーン。

オカンを演じているのは樹木希林の娘、内田也哉子とオトンは小林薫である。

そして歌は不世出のデュオ、ザ・ピーナッツが歌うラテンナンバー、「キサス・キサス

私はもう、ザ・ピーナッツが子どもの頃から大好きなのだ!

今でもあんなにうまい歌手はいないと思っている。

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映画中で、樹木希林演じるオカンが、

「昔はダンスホールでよく踊ったのよ~ オトンともそこで知り合った」

というのだが、これは多分同年代だった私の母のハナシともだぶる。

私の母も若いころは、ダンスホールで踊ったそうだ。

ただし父とであったのがダンスホールだった、ではないと思う。

だって父とダンスホールなんて、考えただけで吹き出してしまうもん。

結局、これはどんな映画かというと

えーと、この映画の主題歌は福山雅治さんが歌っているそうだが、すみません、印象に残っていない。

あと、この映画がどんな映画かを知りたくてアクセスしたかたにも、申し訳ない。

自分の思い出ばっかり書いてしまって。

でもこの映画の本質は、フランキーさんが語る、昭和と言う時代とオカンとオトンの思い出話なのだはないか。

素直にいい映画だったと思う。

特に昭和生まれのかたには評価が高いと思うのだが。