夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

記録的円安で思い出した「兼高かおる世界の旅」

旅行ジャーナリストの兼高かおる氏(1928-2019)

記録的な円安に1ドル360円時代を思う

記録的な円安だそうである。

4月26日のニューヨーク外国為替市場によると、円相場は1ドル=158円台まで値下がりし、1990年5月以来、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となったとのこと。

といわれても、私は長いあいだ海外旅行に行っていないから、実感することはない。

ただ、「あ、これで輸入食品がまた高くなるのかなぁ」とちょっと心配になることは確かだが。

ただ、このニュースを見ていた夫ちゃんは、

「すごいなぁ。すごいなぁ。158円だって!」

と感心している。

さらに、

「日本では1ドルが300円ぐらいのときもあったんだって?

それなら日本人は誰も海外に行かないよね?」

と言うので、私はすぐ訂正を入れた。

「300円でなくて、360円。

私が小学生ぐらいまでずっとそうだったの。

それから行かないというより、行けなかったの。

海外旅行なんて夢みたいなものだったから」

言ってしまってから、事実と違うのであればどうしよう、と思ったので、ネットで1ドル360円時代を調べてみた。

すると1949年から1971年とある。

ということはその終焉の時代、私はすでに中学生だったのだ。

でもこれぐらいの誤差は許されるよね?

海外旅行が夢だった時代の人気番組

多くの日本人にとって、その頃海外旅行は夢だったというのは本当だと思う。

だからこそ、世界中をかけめぐる旅行ジャーナリストの兼高かおるさんの旅行番組、「兼高かおる世界の旅」が長期間、大人気を誇ったのだと思う。

兼高かおるさんは、1928年神戸生まれ。

神戸生まれというのは、ちょっと信じがたいが。

というのも番組中、彼女は「わたくしね」「でございますのよ」「なんですのよ」といったいわゆる東京の山の手ことばしか話さなかったからである。

ピアニストの中村紘子さんの話し方と酷似している。

おまけに彼女はとびきりの美人だった。

そしてもちろん英語はペラペラで、世界各地の地元の住民や有名人を問わずインタビューし、彼らと交流する様子がテレビ画面に映し出されたのである。

ああ、憧れたなぁ。

下の動画は1968年に放映されたもの。

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オープニングテーマは「80日間世界一周

この番組で好きだったのは、その内容、兼高かおるさんのカッコよさ、聞き役の芥川隆行さんのボケ具合、といろいろあるが、テーマソングも見逃せない、というか聞き逃せない。

このテーマソングが映画「80日間世界一周」からとられたものであることを知ったのは、ずっと遅く、大人になってからであった。

そしてこの番組の内容と「80日間世界一周」というのが、素敵にマッチしていることに驚いたものだ。

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自然と覚えた「80日間世界一周

このテーマソングは子どものとき、毎週日曜日の午前中に聞いていただけで、自然と覚えてしまっていた。

覚えやすいコード進行なので、今でもアップテンポのワルツで弾くことがある。

下はストピで弾いている例で、「80日間世界一周」というか「兼高かおる世界の旅 オープニングテーマ」は6:44から。

しかしなんでオープニングテーマをエンディングで弾いているのか?

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