「The Old Country」のモト歌はどこかの民謡?
ジャズピアノのレッスンでやっている「The Old Country」。
この曲も次回まで持ち越しとなった。
え! これ以上もう改善できないと思うけど?
初めて先生がこの曲を弾いてくれたとき、私はこの哀愁に満ちたメロディーにすっかり心を惹かれてしまった。
そして先生がいうには、
「この曲のモトはどっかの国の民謡やねん。どこやったかな?
そういえば、イングランド民謡には短調の美しい「グリーンスリーブス」があるが、これと何パーセントかは似ているものの、もっと泥臭いような気がする。
しかしまさに完璧なメロディーライン!
自然に流れるコード進行!
こういうのってきっと昔から歌い継がれてきたきたものに違いない、と勝手に決め込んだ。
「The Old Country」のコード進行
哀愁を帯びたユダヤ系旋律に似ている?
家へ帰ってからはこの曲の練習をはじめるより、まずモト歌をネットで探すことに力を入れた。
別に発祥地を知ったからといってどうなるものでもないが、もともと民族音楽が好きで、耳コピで世界各地の音楽を我流で弾くのが子どもの頃からの遊びのひとつだったたこともあり、何となく気になるのだった。
ところがいろいろ、ネットのあちこちを調べても確証が得られるようなソースはなかった。
しかしジャズ専門の下記のサイトで、
(引用はじめ)The Old Countryは、Nat Adderleyのオリジナルです。最初ユダヤ民謡かと思いましたが、クレジットをみるとNat Adderley作曲となっています。例えば、Sunrise, Sunset等を想い起させるユダヤ系旋律の哀愁が強く感じられます(引用終わり)とある。
そうかぁ。
これはオリジナル曲としても、哀愁に満ちた旋律で連想すべきなのは、ユダヤ民謡なのか?
ところでSunrise, Sunset とはミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」の主題歌である。
日本では主役の森繁久彌さんのあたり役であり、ミュージカルは長年ロングランを記録したと思うのだが、私は「日は昇り、また沈み~」ぐらいしか歌えない。
そこで映画化されたものの動画をみて、「へぇ~これがユダヤ教の結婚式なのか」と面白かった。
起承転結の結がない私のアドリブ
さあ、モト歌さがしはこれくらいにして、いよいよ自分はどう弾くのか、を決めなければならない。
ここが一番クラシックとは違い、面倒くさくもあり(アイデアが何も浮かばない時は正直考えるのが面倒くさい)、面白くもあるところだ。
私がいいな、と思ったのはピアニストのレイ・ブライアントので、1コーラス目はテンポルバートで、2コーラス目からは4ビートでいく、というものだった。
ところがその構成には文句はつかなかったものの、先生は私のアドリブがお気に召さないようだった。
「あるフレーズがいつ終わったのかわからんうちに、また次のフレーズを弾いてる。
ごちゃごちゃやな。ちょっとは休符、休みを入れんと何がいいたいのかわからへん。
起承転結の結がない感じやなあ。
あ、結であってケツとちゃうで!」
と、クックックと笑いだして止まらない。
いうまでもなく、ケツとは関西弁でお尻のことを指す。
でも私は自分では口にしないよ。
いちおう発してもよい関西弁と、そうでない関西弁の区別はつけているのだよ、これでも。