コール・ポーターの曲を練習中
今やっているジャズピアノの曲にコール・ポーター(1891-1964)作曲の「I love you」というのがある。
コール・ポーターの曲でジャズのスタンダードになっている曲は数多いので、私もいくつかは知っているが、それほど深く彼の音楽や人生について知っているわけではない。
それで過去に見逃した彼の伝記映画ともいうべき2004年の映画「五線譜のラブレター」(原題:De-Lovely)を、わざわざこのためにだけMGMの無料体験を利用して視聴した。
コール・ポーターの伝記映画「五線譜のラブレター」
映画は年老いたポーターが、過去の自分の映像をみながら想い出に浸ったり、後悔したりする形式で、それなりに楽しいミュージカルの場面もあるのだが・・・
ヒャー 退屈だった。特に前半。
2時間が4時間ぐらいに感じたなぜだろう?
物語のテンポが遅い上、テーマとして何に焦点をあてているのかわからなかったからだ。
同性愛者で知られた人気作曲家と社交界の花形の結婚には、紆余曲折があったにしろ、結局この愛はホンモノだった、ということなのか? 多分。
それにしてもこの夫婦の豪勢な生活。
昔からアーティストとおカネは縁がなかったはずだが、20世紀前半、アメリカのエンタメ界では、ヒットを飛ばすと莫大な収入につながったということかなぁ。
日曜洋画劇場のエンディングテーマは「So in Love」だった
それでも大きな収穫があった。
映画中、ミュージカルの「Kiss me, Kate」の主題歌ともいうべき「So in Love」が歌われる。
これを聴きながら、
「あー、これ、どっかで聞いたことがあるけど、何の歌?誰の歌?」
ともどかしい思いだったのだ。
これは何と、映画評論家の淀川長治さんが解説をしたことで有名な、日曜洋画劇場のエンディングテーマだったのだ!
Wikiによると、「So in Love」は番組開始の1966年から1999年まで使用された、とある。
ああ! 懐かしい!!
下の動画で「So in Love」が流れるのは、淀川さんの「さよなら、さよなら、さよなら」のあと、3:30あたりから。
「So in Love」のクラシックアレンジも素敵だ
こんなことを考えているのは、私だけかもしれないが、「So in Love」の冒頭部分はラフマニノフのピアノ協奏曲2番を彷彿させないか?
そんなことを思いついたのは、下の動画、「So in Love」のクラシックアレンジを聴いてからである。
結局、こういうことではないだろうか。
よい素材はジャズにも、クラシックにも使えるという証明だと思うのだが。