日本の家庭のおもてなし料理とは?
夫の甥っ子ちゃんと、そのパパが、せっかく十なん時間もかけて花の都パリより来てくれたのだから、ここは極めつけの日本料理でおもてなし~と思うのだが、コトはそう簡単でない。
在日20年以上になる夫も、煮物をはじめとする典型的な日本の家庭料理は喜んで食べないのだから、彼らとて同じだろう。
おかしいなぁ~ たまに見るテレビのヴァラエティー番組を見ていると、日本の料理は絶賛されているようだけど、みなさん何を食べているのだろうか?
最初、夫とともに考えたおもてなし料理は以下だった。
- 唐揚げ
- ラーメン
- カレー
- 餃子
- オムライス
- 親子どんぶり
- てんぷら
寿司とラーメンは除外
なぁーんだ、寿司がないじゃないか、と思われるだろうが、魚を食べない夫にあわせているので、「手巻きずし」という選択もウチではあり得ない。
だから寿司、そしてラーメンも外食のほうが向いている、という結論に至った。ひょっとして、てんぷらもそうかもしれないけど。
オムライスというメニューに最初、私は首をひねったが、夫によると、オムライスは絶対に日本料理だそうである。あ、そう?
ちょっとつくるのめんどくさいなぁーと思っていたら、甥っ子ちゃんはオムレツが嫌いだそうだ。オムレツが嫌いで、オムライスが食べられるとは思えない。
このように選択肢はどんどん狭まっていく。
みんな大好き、唐揚げ!
私にとって意外なのは、夫も甥っ子ちゃんパパも唐揚げが大好きなのだ。今はパリにも唐揚げ専門店があるかもしれないが(まだ確かめてないけど)、少なくとも夫がフランスにいるときには日本の唐揚げは知られざる存在だった。
「パリで唐揚げを売ったらぜったい売れるのになぁ」とつねづね言っていたが、今はパリで唐揚げで一旗あげた日本人がたぶんいるのだろう。
さすが絶賛するだけあって、唐揚げをつくるのは夫のほうが私よりずっとうまい。私はと言えば、油を大量に使う揚げ物は食べるのは好きでも、料理はごめんこうむりたい。
だから初日の夕食は夫が腕をふるった。Merci !
私がつくる餃子といえば?
次の日の夕食は私の担当、餃子である。
ウチの餃子は鶏肉のひき肉、長ネギ、にんにく、しょうがという中身なのでよそ様の味とはちょっと違うかもしれない。
餃子の中身は簡単なのだが、包むのは少々厄介。この日は甥っ子ちゃんパパがずいぶん手伝ってくれたので、40個の餃子の皮つつみもそれほど苦にならずにすんだ・・・
箸の使い方講座はきびしい
甥っ子ちゃんも餃子、なめこの味噌汁、ごはんのメニューを平らげてくれた。
ちょっと大変だったかなぁというのが箸の使い方。
ほとんど初めて使うのだからあれでいい、と思うのだが、甥っ子ちゃんのパパ、そしてウチの夫と二人の優秀なコーチがあれこれと指導をするので、大変である。
ところが私はだまってみているだけ!
真面目な彼はいちいち言われるとおり、おちゃわんにこびりついた米粒を一粒一粒きまじめに箸でつまもうとするのが可愛い!