実はジリオラ・チンクェッティだけではなかった
きのうの記事で終わると、私とカンツォーネ&イタリアンポップスの接点は、ジリオラ・チンクェッティだけで終わってしまったかのようなので、それだけではないことを自分にリマインドするために書いておく。
私が高校生の頃に大ヒットしたイタリアンポップスとして、忘れられないのがマルチェラの「炎」だ。
1974年というからちょうど私が高校3年の頃か。
深夜放送のヒット曲ベストテンではしょっちゅうランクインしていたと思う。
マルチェラの「炎」とは?
さすがにこの頃となると、カンツォーネの色合いは薄れ、ロック調になっているが、私はこのマルチェラのハスキーでパンチのある歌声に惹かれた。
メロディーもアップテンポのマイナー。
でももしこれが英語の歌だったら、興味は20%ぐらい失われたかもしれない。
イタリア語で歌われているその語感が、私にはたまらなく魅力的で、深夜放送でこれがかかると、もう一語一語ディクテ(書き取り)でもするように耳を澄ませたものだった。
歌詞の意味はまったくわからないし、歌手のマルチェラもレコードジャケットの写真しか見たことはなかったのにね。
そしてエンディングに近くなり「Chi è nessuno mai」が繰り返されると、いっちょまえに「キエネスーノマイ!」と一緒に歌っていたよ(発音大丈夫か?)
そしてそれに続くピアノの「ダダッダダ」という音のカッコよさ。
今聴いてもいい歌だなぁと感心する。
ウンベルト・トッツイーの「Ti amo」
次はウンベルト・トッツイーの「Ti amo」だが、実はこの曲が日本でヒットしたかどうかはよくわからない。
というのも私自身の記憶にもないし、Wikiを参照しても、1977年にリリースされて以来、ヒットチャートまで昇ったのは、スウェーデンやスイスをはじめとするヨーロッパ諸国のみらしく、しかしのちにはスペインや南米でもヒットしたみたいだ。
たぶん私が最初にこれを耳にしたのはフランスにいたときか?
フランス人はイタリアというと、この曲をイメージするんだな、と可笑しく思ったことがある。
なぜかというと、フランスで人気のコミックを映画化した「ミッション・クレオパトラ」(原題:Astérix & Obélix : Mission Cléopâtre)でクレオパトラを演じたイタリア美女、モニカ・ベルッチが登場するたびにこの曲が盛大に流されたからである。www.youtube.com
「ティアモ」を教えてくれたのはヒデとロザンナ
ところで「Ti amo(ティアモ)」の意味は比較的早くから知っていた。
それは1968年のヒット曲、ヒデとロザンナが歌った「愛の奇跡」のおかげである。
間奏でヒデさんがラララと歌っているあいだ、ロザンナさんが、
「アモーレ!アモーレミーオ! ティアーモ!ティアーモ!ティアーモ!」
と叫ぶところがある。
以後、私のイタリア語の語彙はこれ以上に増えることはなく、懐かしくて大好きな曲なのでご紹介する。