夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

苦手な朝ドラなのに10月からの「ブギウギ」は見る予定

「ブギの女王」笠置シズ子(1914-1985)

私の朝ドラ視聴歴

NHK朝の連続ドラマ小説、通称朝ドラの歴史は古く、なんと初回は1961年だったそうだ。

私が5歳のときに始まっているから、なんと私は朝ドラとともに生きる人生を送っているわけだ。

それにしてはまともに見た作品が少ない。

いちばんちゃんと見たのはたぶん、1966年の、ヒロインを樫山文江が演じた「おはなはん」。

次は国民的人気の1983年の「おしん」か?

しかしこれは橋田寿賀子さんの脚本が濃すぎて、おしんが姑にいじめられる場面が可哀そうすぎ、途中で見るのをやめた。

特に好きだったのは、田中裕子が出演していた「マー姉ちゃん」。

これはテーマソングも大好きだった。

最近では「マッサン」を最後にほとんど何も見ていない。

どうして私は朝ドラがほとんど苦手なんだろう?

たぶん、朝ドラのヒロインの型にはまった性格:明るくおっちょこちょい、内向的より外交的、無口よりおしゃべり、周囲のひとみんなに愛される性格が、いいかげん鼻につくからではないかと思うのだが、最近のは見ていないので間違っているかもしれない。

ところが今年の10月からはじまる「ブギウギ」については私の朝ドラ史上、はじめてコンプリート視聴が達成できるかもしれない。

理由は、この番組が日本最初のジャズの第一人者、服部良一とブギウギの女王、笠置シズ子をモデルにしたものだからだ。

笠置シズ子ってどんな人?

笠置シズ子と聞いてすぐどんな人かをイメージできる人は、今どれぐらいいるのか?

私でさえ、彼女の歌をリアルタイムでは聞いたことがなく、クイズ番組によく出てくるおばさんだと思っていた。

ところが母は、

「このひと、めちゃくちゃ歌がうまいんよ。

そやのにもう歌わへんねんてホンマに残念やわぁ」

と言っていた。

当然、当時はYouTubeはないので、彼女のヒット曲を別の人が懐メロ番組で歌うのを聞いて、

「へぇ~ 面白い歌やな」

と思ったくらい。

次にこの人のことを調べようという気になったのは、山崎豊子の「花のれん」を読んでから。

これは吉本興業の創業者、吉本せいがモデルの小説で、彼女の次男が笠置シズ子と恋に落ちたが彼女が猛反対したため、次男の死後、笠置シズ子はシングルマザーとなる。

戦前、戦中ならどれほど白い眼でみられただろう、と思うと、私のなかでは笠置シズ子は一挙に悲劇のヒロインになったのである。

尚、吉本せいがモデルの朝ドラ「わろてんか」ではこの悲恋については、ほとんど触れられなかったようである。

さすがNHK

服部良一は生粋の浪速っ子

一方、作曲家の服部良一については、私はほとんど何も知らない。

だからこそ、これから始まる朝ドラではどういう描かれ方をするのか楽しみにしているのだ。

私のイメージでは、戦前ですでにジャズの曲を書き、ジャズ喫茶でピアノを弾いていたぐらいだから、東京のスマートなお坊ちゃま、慶応とか青山の出身かと思っていた。

ところがWikiを読むと、出身は大阪のど真ん中らしい。

コテコテの浪速っ子にどうしてあんな斬新なリズムの曲が書けるのか?

「東京ブギウギ」よりも「買い物ブギ」

服部良一笠置シズ子のヒット曲で、私がことのほか気に入っているのは、「東京ブギウギ」よりも「買い物ブギ」である。

放送にふさわしくない語句が挿入されているとかで、放送禁止になったこともあるようだが、軽快なリズムと、何より歌詞がおもしろい。

ぽんぽんでてくる魚、貝、野菜の名前。

東京ネギのところでは「東京ブギウギ」のフレーズがでてくる何という遊び心。

おっさん、おっさん!」の繰り返しがクライマックスに至る興奮。

エンディングは

音を下げて「あー しんど」で終わるこのユーモア感覚!

もうたまらんわ。

www.youtube.com

ところで歌の中で何度か繰り返される

わてほんまによう言わんわ

が懐かしい。

最近とんと聞かなくなった言い方なのだが、私の母、叔母、祖母などはしょっちゅう言っていた。

ただ阪神間では、自分のことを指して「わて」「うち」とは言わない。

だからよく聞くのは、

私たち子どもの、大人にとっては意外な行動、言動について

母たち大人が叱る言葉も見つからず、ただ呆れ、

「もうー この子は! よう言わんわ!!」

と叫んだ語句なのだ。

しかし、そんなことを言われるぐらい、私が何をしたというのだ?

きわめておとなしいええ子やったのに?

今でもさっぱりわからへんわ・・・