青柳いづみ子氏は松田聖子のファンなんだって
きのうから青柳いづみこ氏の著作にはまっていて、氏のホームページもしげしげと見るようになった。
行けそうなコンサートがないかなぁ、と思ったのである。
残念なことに直近のは全部東京でしかないみたい。
「ふーん」と思いながら、何気なくクリックすると「青柳いづみこの新メルド日記」というブログ的なコーナーに飛んでしまった。
そのなかの「ジュリーのライヴに行ってきました」をとても楽しく読ませていただいたのだが、またそのなかで、非常に興味深い一節を見つけた。
私にとって松田聖子は、いまだ「あーー私の恋はーーー」と声を張り上げるアイドルに過ぎず、クラシックピアノ界の大御所が好んで彼女の歌を聴くとは、あまり信じられなかった。
その部分を抜粋したのが以下。
私は松田聖子のファンなのだが、彼女のように、甘えたりすねたり誘ったり、メロディのちょっとした抑揚でニュアンスを変化させるようなテクニックは使わない。
ということは、松田聖子は音楽耳の肥えたひとも唸らせる歌唱テクニックをもっているということ?
松田聖子がジャズを歌っているとは知らなかった
たぶん生まれて初めて検索窓に「松田聖子」と入れてみたのだが、なんとこれまでに彼女は「SEIKO JAZZ」「SEIKO JAZZ2」というアルバムを出していて、来年2月には「SEIKO JAZZ3」もリリースされる予定なのだ!
全然知らんかったわ!
しかし曲目をみると、あえてJAZZと銘打ったのが不思議な気もする。
これはジャズのスタンダードだろう!と言えるのは「Fly me to the moon 」「星に願いを」ぐらい?
「マシュケナダ」「イパネマの娘」「静かな夜」はラテンとかボサノヴァでいいだろう。
あと「恋の面影」「スマイル」「追憶」「遥かなる影」などはイージーリスニング、ポピュラーに分類されることが多い曲である。
それをなぜJazzとしたのだろう?
そのほうが大人受けする?
布施明のように「Something Jazzy(ジャズっぽいもの)」と、いわばちょっとした謙遜のニュアンスもなく?
でも本来のジャズファンなら聞かないと思うが、これまでジャズなんか聞いたこともなかった聖子ちゃんファンがジャズに興味をもってくれたらいいな、とは思う。
アイドルからの変身には脱帽する
「SEIKO JAZZ」「SEIKO JAZZ2」に収録されている曲はだいたいYouTubeで聴いて見た。
そして思うこと。
確かに上手くなったね。
「青い珊瑚礁」のときと比べると。
これだけ成長するなんてさすが大した大スターである。
そしてどんどん違う分野に臆せず進出する姿は、多くの芸能人の手本となることだろう。
アイドルスターはいつまでもアイドルスターではいられないものね。
「追憶」の松田聖子 VS バーバラ・ストライサンド
ただ、どうして「追憶(The way we were)」をリリースしたのだろう?
彼女が個人的に好きな歌なのかな?
確かに健闘はしているけれど、やはり本家本元のバーバラ・ストライサンドと比べると、別にこれをアルバムに入れなくてもよかったのでは?という気がした。
以下、聴き比べ。
下は松田聖子の「追憶(The way we were)」
下はオリジナルのバーバラ・ストライサンド。
1973年の映画「追憶」の主題歌でもあった。
ロバート・レッドフォード演じる男性との出会いから別れまでを、激動の政治社会とともに描いた傑作恋愛映画。
これを聴いただけで、ラストシーンを思い出し、うる目になってしまう。