ピティナステップが終わるまでジャズは自粛
予定を詰め込みすぎたため、この12月は、数日後にピティナステップでシューマンのアラベスク、クリスマス・イヴには「Our day will come」をサンバで、「Raincheck」でジャズを弾くということになっている。
実は先日のクラシックピアノのレッスンで、アラベスクの中間部が、「ジャズみたいにダーダ、ダーダ、となっている」と先生から注意され、ショックを受けたばかりなのである。
やっぱりときどきジャズの癖がでるのかなぁ。
というわけでピティナステップが終わるまでは、ジャズの練習を自粛している。
ピティナステップが終わったら翌々日にはジャズピアノのレッスンだ。
またイントロ、テンポの修正がはいって大慌てになるかもしれない。
こういうとき、ジャズでもクラシックでも自由自在に弾いていた羽田健太郎氏はどういう練習をしておられたのだろう、と不思議に思う。
あまりにも多忙で、そのために命まで縮めてしまったようなかただから、おそらくクラシックをレコーディングして、はい、次はジャズのレコーディングというのもわけなくなさっていたのではないだろうか?
羽田健太郎氏はどういうピアニストだったのか
羽田健太郎氏が亡くなってからもう10数年になるので、ご存じないかたもいらっしゃるだろう。
氏は桐朋学園大のピアノ科を首席で卒業したのだが、クラシックピアニストでは将来の生活が楽ではない、と考えて軽音楽に転身されたかたである。
プロになってからはスタジオミュージシャンとして数々のレコーディングをこなし、ドラマのテーマ曲作曲やら、N響との協演でクラシックも弾いたり、とマルチなお方であった。
その羽田健太郎さんの演奏を聴こうとYouTubeを漁っていて、偶然素晴らしい動画を見つけた。
羽田健太郎氏が群を抜くトリプルピアノ
タモリさんの「タモリの世界は音楽だ」というテレビ番組の1シーンらしいが、残念ながら私はリアルタイムで見ていない。
タモリさんの若々しい姿からすると、まだ私もテレビを見ていた時代だと思うのだが?
とにかくこの中で、羽田健太郎氏は、前田憲男氏、佐藤充彦氏とトリプルピアノでアドリブを披露するのだが、これが超絶技巧なのだ!
この番組ではどういう趣向かというと、まずタモリさんがいいかげんなメロディーを鼻歌でうたう(1:38~)
いいかげんではあるが、ほぼ「東京音頭」のメロディーといって間違いない、と思う。
これを発展させ、前田憲男氏、佐藤充彦氏、羽田健太郎氏の順でアドリブ合戦を行うのである。
ちなみに前田憲男氏も当時の超有名なピアニスト、佐藤充彦氏も有名だったのかもしれないが、私は中山千夏さんの元夫ということぐらいしか知らない。
結局、3人とも実力伯仲のピアニストということになるのだろうが、私の耳には羽田健太郎氏の音色が特段すばらしく聴こえるのだ!
メロディーの歌わせ方、ため方もすごい!
いったいどうやったらあんな音がでるのだろう?
こういっちゃなんだが、羽田健太郎氏のリーチは短い。
ひょっとして肩から指までの距離が短いほどいい音がでるのか?(そんなこたぁないでしょう)とまで思ってしまう。
そして4:17から演奏する曲は「マック・ザ・ナイフ」
最初、羽田健太郎氏はベースラインを弾いていたのだが、5:07ぐらいからソロを弾きだす。
次いで前田氏、佐藤氏、の次に再び羽田氏のソロ(6:21)
前田氏が力はいっている!というのが感じられるのに対し、羽田健太郎氏はかるがるでノリにノッっているのだ!
8:43からの見事なアルペジオと、ワルツにアレンジさせるところも素晴らしい!!
結局、前田氏も佐藤氏もそれぞれ持ち味をいかしたテクニックを披露して終わるのだが、やはり私にはハネケンさん(羽田健太郎氏の愛称)の音色とスィング感が圧倒的だったと思えるのだ。
ああ、やっぱりあんな風には弾けない。ムリムリ。