みなさんハイヒール、私、携帯スリッパ
きょうは発表会本番を控えて会場のピアノでリハーサル。
「できるだけ他の人の演奏を聴いてください」と先生から言われていたので、早めに到着した私は、自分の順番より前の3人のかたの演奏を聴いた。
ところで演奏と同じぐらい私が興味津々だったのは、みなさんのお靴。
みなさん履いてきた靴をそのまま、履くのではなく、お気に入りの奇麗な靴を決めていて、それを持参されているようだった。
3人ともローヒールではなく、いわゆるハイヒール。
おひとりは黒のピンヒールでヒールの高さは10cmはあろうかというもの。
もうおひとりは、社交ダンスのダンサーさんが履いていらっしゃるような銀色のパンプス。
こちらもヒールはすごく高い。
いずれにしろ、ピアノ演奏時の勝負服ならぬ、勝負靴なんだね、きっと。
私は自分の「携帯スリッパ」をすごく場違いなものに感じたが、これについては先生から何も言われなかったので、よしとしよう。
ホールの響きにあわせて変更箇所あり
先生からはリハーサルと聞いていたが、内容はレッスンであった。
生徒は自分のスマホを先生が用意してくれたスマホスタンドに設置して、録画をとる。
通しで弾いた後(ミスタッチはおろか指がもつれたりするひともいない、私だけ)、先生が
「このピアノにこのホールだと、すごく音が響くので、〇〇小節からXX小節は、ダンパーペダルを踏まないで弾いてみてください」などと指示を出される。
その結果、そのほうが良ければ、
「あ、このほうがいいですね。
では本番はこれでいきましょう!」
となる。
私も変更を余儀なくされた箇所が何か所かある。
レッスンのときは全体を通じて、ソフトペダルを踏んでいたのに、それだとここでは音の輪郭がはっきりしないから、ということで、何か所かはダンパーペダルのみでいきましょう、というご指示をいただいた。
つまりソフトペダルを踏んだり、踏まなかったり、という作業が加わったのである。
これ、今からできるか!?
あと何日ある?
先生は、
「きょうの録画をよく見て復習しておいてください」
と言っていたけど、指の運動はもちろん、今から左足を踏んだり踏まなかったりが不器用な私にできるのかどうか、自信はまったくない。
私が小学生であるがごとく噛んで含める先生の指示
ペダルの変更はみなさんにあったようだが、私だけが言われた注意事項。
一曲目のドビュッシー「夢想」から二曲目のナザレー「オデオン」への移動が唐突すぎる、らしい。
先生が言うには、
- 「夢想」の最後の和音をよく聞き、そろりそろりとペダルを踏んでいた足を上げながら、指を離鍵させる。
- おてては膝の上に(先生はたしかにおてて、と言った)。
- おててを膝の上においたまま、ゆっくりと5つ数える。
- 数え終わったらおもむろに楽譜のページをめくる。
これらを実に丁寧に、先生みずから実演も交えてアドバイスをいただいたのだ。
先生、私を小学生だと思っているね、絶対。
よく考えてみたら私は先生よりも20歳以上、年上なのだ。
しかしピアノのレベルは小学生並みらしい。
これで私は気分を害しているかって?
全然そんなことはない。
実は以前、まだ40-50代のとき、昔習ったクラシックピアノをまた習いたいなぁ、と思ったことがあったのだ。
それをなぜ実行に移せなかったかと言うと、そのときは自分の子どものような年齢のお嬢さん先生に習うのは、なんだかね~と思ったのだ。
でも今は、20歳以上年下のかたにモノを習ってもまったく違和感はない。
これは先生の人徳のなせるわざでもあろうかと思うが。
よし、発表会まであと数日しかないが、復習がんばろう!