お気に入りの「私のお気に入り」は天才少年のピアノ
相変わらず「私のお気に入り」をどうジャズで弾くかで右往左往している。
だが最近「私が求めているのはこれだ!」という動画に出会った。
出会ったのはいいが、いささかショッキングなのは、弾いているピアニストが当時11歳のインドネシアの少年、6歳からジャズを始めたというから、たかだかジャズ歴5年生なのだ。
11歳といっても鍵盤に置かれた手の感じから見ると、私より手は大きそう。
しかし技巧的なことはもちろん、私は彼の音使い、リズムの取り方にびっくりしてしまった。
全然11歳らしくなくて、本当に大人なのだ。
普通の11歳なら、まだ左手はドソミソドソミソが弾けるぐらいでいいのではないか。
ところが彼は非常にセンシティブなテンションをコードに足して、えもいわれぬ摩訶不思議な大人の雰囲気を醸し出しているのである。
いったいどこで身につけたのだろう?
両親ともにジャズ好きだから、というのも理由のひとつに挙げられるかもしれないが、やはりこれは天性のものでしょう!
それではまずジョーイ・アレキサンダー(Joey Alexander)の11歳のときの演奏をどうぞ!
トランスクリプションをみて度肝を抜かれる
ところでジャズには楽譜がないから、弾くたびごとに演奏が違うのは当たり前のように思われる。
ところが私なんかが弾くと、たいていどれも似たり寄ったりである。
アイデアの引き出しがとても少ないので、同じコード進行だとどうしても、たいして違いのないフレーズしか弾けない。
ところがジョーイ君は違うのだ。
↓にアップしたのは彼のソロピアノでのトランスクリプションつき動画。
これをみると、「え!左手はこんな動きをしているのか!」「2連符がいっぱいあるやん!」と目からうろこの連続である。
何よりドラムやベースがいなくても、リズムが完璧にだせているのだ。
もう驚くよりほかにない。
真似できないことは承知で、左手の一部だけでも練習してみようかなぁ。
ジョーイ・アレキサンダーの「君住む街で」
天才少年のジョーイ君もいまや21歳。
いまや世に出たCDは6枚、グラミ―賞にノミネートは3回を数える堂々たる人気ジャズピアニストである。
最近はどんな活動をしているのかなぁ、とYouTubeを漁ってみたら、彼のチャンネルがあった。
やっぱり成長期は大きくなるのが早いなぁ。
容貌がすっかり変わってしまいすっかり大人になってしまって、名前が書かれていないと、彼だとは識別しにくい。
ところがピアノを聞くと、「お!これ誰なん?」とその斬新さに引き寄せられるのだ。
↓の動画は映画「マイ・フェア・レディ」の挿入歌「君住む街で」(On the street where you live)。
みんなが知っている曲のはずなのに、彼が弾くとまた新しい曲に聞こえる。
しかしこのひと、左手動きすぎ!
はっきりいって左がこれだけ動くのだったらベーシストいらんやん!