覚えられないアヴェイラブルノートスケール
早いもので2021年から再開したジャズピアノレッスンも今年で4年目を迎えた。
月2回のレッスンは非常に面白く楽しく、これをやめることはまったく考えていない。
ただ一つ、どうにかならんかなぁ、と思うことは私のジャズ師は口頭での説明がお得意ではなく、よって理論派でないことが残念に思うこともある。
たとえば「どうやったらジャズのアドリブができるようになるか?」について、ネットで溢れている情報は、まずスケールを覚えることではないかと思う。
ジャズでいうアヴェイラブルノートスケールとは、こういうコードのときはドリアンスケールを使って、そういうコードのときはペンタトニックスケールを使って、という理論である。
これが私にはさっぱり覚えられない。
ところで名前だけは、以下の、自分で考えた語呂あわせで覚えている。
いどをふりかえみれば、えっとおどろくろくろくび
い=イオニアンスケール
ど=ドリアンスケール
ふ=フリジアンスケール
り=リディアンスケール
み=ミクソリディアンスケール
ろ=ロクリアンスケール
私の師はアヴェイラブルノートスケールが苦手らしい
よくあることだが、自分のアドリブのダサさがどうにもいやになって、これまで何回か師にスケールの質問をしたことがある。
私のアドリブがジャズっぽくないのは、その場その場のコードに応じたスケールが使えていないからだと思ったからである。
ところが私の質問に対し、いつも上機嫌の師が何パーセントか不機嫌になったのだ。
「僕、それ、あんまり知らんねん」
とまで言う。
「そういうことを言う人もいます。
そやけど僕はあんまり考えんでもいいと思う
だいたい、スケール、スケールゆうひとは管楽器のひとが多い。
音がひとつしかでーへんからな。
そやけどピアノなんか、指10本だけの音がいっぺんにでるやん!」
えーーー!
しかし、ネットでは(YouTubeも含めて)、これを使えずして、ジャズピアノのアドリブは弾けない、という論調がある。
でもきょうは、今練習している「Yard Bird Suite」はペンタトニックスケールでOKという下記の記事にどうにも納得がいかなかったので、ネットを徘徊しまくった。
この暑いのにねぇ。
Yardbird Suiteのアドリブ方法 | ジャズアドリブの仕方
アヴェイラブルノートスケールをぶった斬る動画
そしたら私には非常に面白いYouTubeを見つけた。
まるで私の師のギター版みたいなのだ。
貼り付けた動画は長いので、どうしてもCMがはいってしまう。
いらいらしながらでも一生懸命に見たのだが、ここで私が理解したことは、
- このコードのときはこのスケールなんて考えながら弾けない
- 巨匠のトランスクリプションをみても、そのスケール通りに弾いていないことが多い
そしてギターのことはまったくわからないので、ちょっと理解に苦しむのだが、
- ギターの場合、スケールを変更すると運指が大変らしいのだ。ピアノだったら、ちょいちょいと、押える黒鍵白鍵を替えるだけでいいのにね。
そしてこのプロのギタリストさん(矢堀氏)は、
「もしアヴェイラブルノートスケールを演奏で実践しているひとがいたら、教えてください、話し合いましょう」
という趣旨のことまで言っている。
しかし「ピアニストだったらやっていそうな人がいるから、ギタリストに限る」と最後に言っていたのが面白い。
さて、これを見て、いままでどうしても「覚えなくては、マスターしなくては!」と脅迫観念に駆られたようだったのが、やらなくてもいいかも?と思うのは嬉しい。
まるで「微分積分ができなくても、人生で損をすることはない」と言われたみたいである。
しかし相変わらず、私のアドリブのダサさ、という問題は残る。
スケールが問題ではないとしたら、結局なんやのん?