「美の巨匠たち展」のおもしろ企画
7月16日から9月25日まで神戸市立博物館で開催している「美の巨匠たち展」では、スコットランド国立博物館が所蔵しているラファエロ、レンブラント、ルノワールなど、「グレイツ」と呼ばれる西洋絵画の巨匠たちの名作が展示されている。
私がこの展覧会のことを知ったのは、NHK地方ニュースがきっかけなのだが、展覧会を世の人々に周知してもらうための企画がなかなかユーモアに富んでいる。
私が特に気に入った企画は、ベラスケスの名作「卵を料理する老婆」にせりふをつけるというものだ。
作品には少年と目玉焼き(?)を調理中の老婆が描かれているのだけれど、そもそもこの二人の関係は? なんで卵料理? と山田五郎さんのアシスタントのワダさんでなくても疑問に思うだろう。
そこに目をつけた企画なのだろうが、応募したかたがたのユーモアセンスが素晴らしい。どれも甲乙つけがたかったが、あえて下のを選ばせてもらった。
他のも面白いので、できたら↓をクリックしてごらんになっていただきたい。
旧居留地にある神戸市立博物館
さて肝心の展覧会だが、私がじっさいに足を運んだのは8月27日(金)だった(じつは私はブログを書きだめしているので、リアルタイムで記事をアップするのがなかなか難しい)。土日祝日ではなかったが、金曜日の午後のせいなのか、神戸の博物館にしては人出が多かった。
私にしたら少々期待はずれである。でも博物館としてはたくさんのひとに見てもらわないと、採算が取れないものね。入館者が多いということは、喜ぶべきことなのだ。
ちなみに、神戸市立博物館は旧居留地という、瀟洒なブティック、カフェ、レストランが点在する、散歩にうってつけの場所なのだ。
私が子どもの頃は、このあたりは古びたオフィスしかなかったのだけれど。それに博物館も当時は「南蛮美術館」と呼ばれていた。いや、あまり古い話を書いていると、本当に自分が年取ったなぁと実感するのでやめておこう。
神戸市立博物館
どの絵がお気に入りか
人出が多くても、館内は絵画をみるのにちょうどよいぐらい。つまり気に入った絵の前で数分佇んでいてもひとの邪魔にならないし、それほど興味のない絵は観覧者のうしろをササーと通り抜けることができた。
ところで、以前は入館料を無駄にすまい、と一枚一枚目を通していたが、今では気に入った絵、それほどでもない絵を瞬時にして選別している。
音楽と同じようなもので、クラシック、ジャズは耳をすませて聞くが、最近のJポップスになると自然と耳が塞がるのと同じかもしれない。
気に入った絵の名前と画家の名を記憶しようとしたが、ダメだ。覚えられない。筆記用具を含めて荷物は全部、ロッカーに預けてしまったし。図録を買うような余分なおカネがないので、ショップで気に入った絵のポストカードを4枚だけ買った。
これで最低限、絵と画家の名前がわかるので、時代背景やほかに好きな作品があるかどうかネットで調べようっと。
左上:ブーシェ「田園」 右上:モファット「スコットランド国立美術館の内側」
左下:ミレイ「古来比類なき瞳」右下:レノルズ「ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち」
展覧会には鉛筆と豆ノートを
でも次回、展覧会にくるときには必ず、鉛筆と小さいメモを用意しておこう。そうそう、美術館、博物館では鉛筆以外の筆記用具が禁止されているところが多いそうだ。理由はインクや芯が飛散する恐れがあるから、とのこと。あらかじめ知っておいたほうがよさそうだ。