夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

年をとると音楽の魔法が効かなくなる?映画「はじまりのうた」をみて

2013年のアメリカ映画「はじまりのうた」(原題:Begin Again)

評判がよい音楽映画「はじまりのうた」

2013年のアメリカ映画「はじまりのうた」(原題:Begin Again)は例によってNHK BSで放映されていたのをみたのだが、大変評判のよい映画らしい。

そのわけは、いわゆるロマンティックコメディーなのだが、でもありきたりのストーリーではなく、全編に流れる音楽も大変好評で、主題歌の「Lost Stars」はマルーン5アダム・レヴィーンが歌ってアカデミー歌曲賞にノミネートされたとのことだ。

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で、一応音楽好きでとおっている私なのだが、正直、映画内の音楽にはちょっと「?」が多かった。

なんというか私が慣れ親しんできたジャンルというか、テイストとは違っていたせいだと思われるよ、多分。

映画「はじまりのうた」ざっくりあらすじ

ここでざっくりとあらすじをご紹介。

かつては栄光に包まれたが、いまや落ち目となった音楽プロデューサー、ダンは偶然、ライブバーでシンガーソングライター、グレタの歌を聴く。グレタは恋人のアーティストに裏切られ、ぼろぼろの気持ちを自作の歌に込めたのだが、これは絶対売れるとダンは確信する。しかし会社の協力をえられなかった彼らは、ニューヨークの街のあちこちに移動機材をもちこんで、周囲の環境音も取り込んだ屋外録音に挑戦するのだった。彼らの音楽を縦軸に、横軸にはダンとグレタの絆、ダンとその娘、グレタの友人ミュージシャンとの人間模様が描かれる。

本当にすごいと思うアーティストは誰か?

ダンがグレタに「本当にすごいと思うアーティストは誰か?」と問う場面がある。

するとグレタは「ボブ・ディランランディー・ニューマン」と答える。

すんませんなぁ。どっちも私は全然聴いていません。

特にランディー・ニューマンに至っては一曲も鼻歌でも歌えない。

じゃぁ、私は誰をグレートと思うかって?

アーティストを作曲家に限定すれば、ミシェル・ルグランバート・バカラックかなぁ。

これじゃ全然違うよね。

歳をとると音楽の魔法が効かなくなるのか?

音楽をかけ橋に、心がつながったダンとグレタは夜のニューヨークの街で歌い、語り、踊る。

そしてダンが言う。

音楽の魔法で、陳腐でつまらない景色が美しく光り輝く真珠になる。けれども年をとるほどこの真珠がなかなか見られなくなる

ひゃーっ もう、同感すぎて何も言えない。

かくいう私も、最近の流行り歌はどれをとってもつまらなく、まったく感激しないのだ。

やはりこれは加齢によって耳が退化し、感性が鈍ってきた証拠なのか?

好きな曲なら1日に何度も聴きたく、そのメロディーとサウンドにずっと浸っていたかった若き日の私はどこへ行ったのだ?

しかし一方では、最近の音楽はおしなべて魅力に乏しい、という説もある。

やはりいいものは古くてもよく、老若男女を問わず愛されるのだ。

その裏付けとしてグレタのお気に入りベスト1は、映画「カサブランカ」のテーマ曲「アズ・タイム・ゴーズ・バイ(As time goes by)」である。

これには私も拍手を送りたい。

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プレイリストは恥ずかしくて公表できない

もうひとつの同感。

ダンとグレタは「恥ずかしい」といいあいながらも、お互いのプレイリストを聴きあうのだ。なぜ恥ずかしいかというと、プレイリストでその人となりがわかるから、めったやたらに人目に晒したくないのである。

その気持ちもよくわかる。

じつは私もプレイリストは公表したくない。

なぜかというと、クラシックピアノを習っているくせに、現在プレイリストにはいっているクラシックはヴィバルディがダントツなのだ。ということはピアノ曲はほとんどない。

その他、演歌、JPOPはないものの、ジャンルはかなりめちゃくちゃである。

だからこれを公表すると、私のアタマのなかは、かなり支離滅裂なのが見透かされてしまうからである。