「Too late now」はAABA形式
今、ジャズピアノのレッスンでやっている曲のひとつに典型的なAABA形式の曲がある。
題名は「Too late now」というのだが、スタンダードと言えるのかなぁ。
ピアノではトミー・フラナガン、ギターではウェス・モンゴメリーがレコーディングしているようだ。
そしてボーカルではカーメン・マクレー、ナンシー・ウィルソンといったところか。
この曲、A部分はたいへんロマンチックで耳に心地よいのだが、サビのB部分の音程がややこしい。
最初聞いたときはものすごく違和感があった(今は慣れたけど)。
それで先生に
「この曲、ボーカルのひとには大変じゃないですか? 音がとりにくくて」
というと、なんと先生の返答が
「そうやな、だいたいみな音がはずれてるわ」
エリザベス女王ご成婚関連映画の主題歌
この一風変わった曲の背景が知りたくなって、調べてみると・・・
この曲は映画「恋愛準決勝戦」(Royal Wedding)という1951年の映画の主題歌で、その映画は1947年の当時のエリザベス王女(のちのエリザベス女王)とフィッリップ・マウントバッテン公(のちのフィリップ殿下)のご成婚フィーバーに乗っかって製作された映画ということだ。
え、今はお二人ともこの世にいらっしゃらないんだけど?
でもお二人のお若いころの写真を拝見していると、昔から見慣れているせいか不思議に違和感はない。
それとも私もそれだけ長く生きているから?(でも1947年はまだ生まれていない)
YouTube無料で観られる「Royal Wedding」
そしてさらに驚くことに、きょう現在、この原題「Royal Wedding」という映画がYouTubeで無料で観られるのだ!(そのうち削除されているかもしれないが)
というわけで観ましたよ。
感想としては、この映画は、主役のフレッド・アステアの見事なダンスのほかは特に見るべきもののないロマンティック・コメディー。
彼のダンスがお好きな方は16:45-20:31 をごらんください。
これを見ていてダンサーもメトロノームを使って練習するのだと知ってびっくりした。
今まで知らなかった。
あと、揺れる船内でも華麗に踊るアステアとジェーン・パウエルの場面も楽しい(23:25-)
難点は日本語字幕がひどいこと。
世間ではAIがすごいって言っているけど、YouTubeの動画で目にするAIの日本語はヒドすぎないか?
チャットなんとかよりこっちのほうを改善してほしいわ。
ジョー・アルバニーのピアノの「Too late now」が目標
一方、肝心の主題歌だが、ジェーン・パウエルが歌う場面が57:48からあるのだが、私はこのかたのクラシック的?宝塚の娘役的?歌唱があまり好みではない。
この歌を聴く限りではジャズになりそうもないのだが、サビの不思議なメロディーが当時のジャズメンのハートに火をつけたのかな?
そしてこの私がこの曲で目標にしているのは、ジョー・アルバニーというあまり知られていないが、チャーリー・パーカーとともにビバップの時代に生きた人。
私はやっぱりこのスタイルのが一番好きなんだなぁ。