年1回の健康診断終わる
きょう、やっとのことで懸案だった年1回の健康診断が終わった。
私はもはや働いていないので、自治体が主催する国民健康保険加入者向けの、無料健康診断である。
私の健康状態といえば、特に悪いところがなく、あるかもしれないが自覚症状はなく、気になるのはほぼ爆発値に近い高コレステロールである。
私の異様に高いコレステロール値を知ったお医者さんはみな、
「太っていないのにこれだけ高いということは、ほぼ遺伝でしょうね」と言う。
ところが私の家族に高脂血症者はいない。
ということは、昭和の子どもによく言われた
「あんたは橋の下で拾てきたんやで」
というやつか。
しかし夫ちゃんに言わせれば、私は私の亡き父にそっくりだそうである。
なのでこの線はたぶん薄いと思う。
健康診断終了で美味しいものはいかが?
きょう採血はしたが、その結果は数週間後なので、健康診断後に行われた「健康相談室」の担当者から
「特に悪いところもなくてよかったですね。
きょうは本当にお疲れさまでした。おなかがすきましたでしょ?」
とねぎらわれた。
そういえば、採血のため昨夜の8時過ぎから何も食べていない。
昔は、といっても20-50代のときは、朝食を食べないで昼過ぎまで過ごせと言われたらめまいがしそうなほど苦痛だった。
しかし年月を経て私の食欲は徐々に降下線をたどり、きょうはそういわれても、
「あ、そういえば朝、食べていなかった」
ぐらいにしか思わなかった。
しかし厄介な健康診断も終わったことだし、20代からこのかた、身長も(あたりまえか)体重もほとんど変わっていないのを祝して、何か美味しいものを買いに行ってもいいのではないか?
「阪神間お散歩マップ」で本当に美味しいものを探す
実は今年の夏ごろぐらいから、
「私はひょっとして砂糖中毒かもしれない」
と思い、しばらくスイーツを食べない日が続いていた。
はじめてみるとそれほど苦痛ではない。
ということはスーパーで売っているブルボンのクッキー、森永チョコパイ、東ハトのソルティなどにつくづく飽きてきたらしいのだ。
そりゃもう何10年も食べてるものねぇ。
これからはちょっと値がはってもいいから、本当においしいものを少しずつ食べようと思い、図書館で無料配布されていた「阪神間お散歩マップ スイーツ&パン」を頼りに、「本当に美味しいもの」を探すことにした。
健康保険センターを出てすぐ立ち寄ったのが、「どれもおいしい」「どのパンやお菓子もはずれがない」という評判のパン屋さんで、私はまだ一度も訪れたことがなかったのだった。
入店してわかったのは、ここはいわゆるオリジナルというか、意外な素材の組み合わせも多い「おしゃれな」パン屋さんだということ。
パンの保守主義者に却下される
私はこのときすっかり夫ちゃんの好みを忘れていた。
元パリジャンの夫ちゃんはパンについては頑固な哲学があり、パンというのは「バゲット」「パリジャン」「バタール」「クロワッサン」「パンドミー」のみを指す。
そしてクロワッサンにソーセージなんかが挟んであるのは間違いなく「邪道」なのだ。
そんなに変かな?
クロワッサンにあんバターなら私もちょっとひくけど、ハム・ソーセージならおかしいとは思えない。
なのに彼は、「なんだこれ! 邪道! ゲロップ!」と一喝する。
それならコッペパンに焼きそばなどうなん?
いわずもがな、である。
もちろん、すべてのパリジャンが夫ちゃんみたいに保守的だとは思わないが、これはちょうど、お寿司にこだわりのある日本人が、カリフォルニアロールみたいなのに拒否反応を示すのに通じるかもしれない。
とにかく私がきょう買ってきた有名パン店の「おしゃれな」パンは、ことごとく彼に却下された。
そして悲しいかな、私も「世のレビューはひょっとしてサクラなん?」と思うぐらい、あまりおいしいと思えなかったのだ。
まことに人の好みは千差万別でむずかしい。
だから私は他人様へのプレゼントでいつも迷うのだ・・・