カルチャーセンターの発表会への参加理由
私が通っているジャズピアノ教室の大元であるカルチャーセンターの発表会が、本日行われた。
このジャズピアノ教室ではもう定員いっぱいで、新規の生徒さんは受け付けていないそうだ。
これはひとえに先生のお人柄の良さと、先生がお手本で弾いてくれるニューヨーク仕込みの本場ジャズのおかげだろう。
そして生徒さんはみな、揃いも揃ってみなジャズ愛に溢れた方たちで、レベルも高い。
そんなわけでアマチュアの集いの匂いがぷんぷんするカルチャーセンターの発表会は、彼らにはあまり人気がないみたいだ。
私は参加費用が高いから、といういう理由で、昨年は遠慮させていただいていたのだが、誰も出る人がいないというのもあまりよろしくないだろうと忖度し、私だけが出ることにした。
「熟年のためのピアノ」のあれこれ
プログラムの最初は「3歳からのピアノ」。
これはさすがに見ずに、友人たちと会場の外でおしゃべりしていた。
次は「熟年のためのピアノ」
タイトルから言えば私こそ、ここに参加すべきだろう。
トップバッターは60代になってからピアノをはじめたという60代なかばの男性(え?私と同世代?)。
曲目は「時の流れに身をまかせ/少年時代/ルージュの伝言」。
たどたどしく一生懸命弾かれていて、横で応援してさしあげたい感じ。
ノンストップで弾けばたぶん3分ぐらいだろうが、7-8分かかっただろうか?
次は70代くらいの女性で、最初の曲は、私の知らない韓流ドラマの主題曲。
そして2曲目がショパンのノクターン 第20番嬰ハ短調「遺作」。
ああ、やっとクラシックがでたか!
たぶんこのかたは過去にクラシックを習っていらっしゃたのだろう。
フレーズを弾き終わった後の手首のあげ方をみたらそんな気がする。
その次はたぶん私よりお若い女性。
担当の先生との連弾で、楽譜のコピーを忙しくめくりながらの「ルパン3世」。
そして思った。
こういう曲をやりたいのであれば、どうしてウチの先生について(もう定員いっぱいだけど)、コードから習わないのだろう?
だいたい、メロディーはキャッチーだから右手はすぐに弾けるはず。
左手はコードを覚えてリズム打ちに慣れれば、「ルパン3世」だけでなくどんなアニソンでも弾けて、レパートリーは一挙に倍増するはずである。
あ、こんなことを言えば「ぷりんと楽譜」や市販の楽譜が売れなくなるから、みんな言わないのかもしれない。
だから私が小声でぼそぼそとこんなブログのなかで言っているのだ・・・
私の参加曲はブルーゼット(Bluesette)
さて私がきょう弾いたのはトゥーツ・シールマンス(Toots Thielemans 1922-2016) の名曲、ブルーゼット(Bluesette)。
私は発表会参加申込書にはちゃんとBluesetteと書いたはずなのに、プログラムでは
Blue sette となっていたのが、ちょっと気に食わない。
このブルーゼットについては過去に記事も書いている。
kuromitsu-kinakochan.hatenablog.com
【演奏動画】鳴らないスタンウェイを必死で叩いた
曲目には問題はないのだが、きょうの問題はピアノだった。
実は前から、先生から
「会場のピアノはスタンウェイやけどな。
ふだんつこうてへんから、音の出が悪いんやわ」
と聞いていた。
なんか水道みたいである。
ところで私はピアノの音について鈍感なタイプで(はっきりいってよくわかっていない)、音がよくないと言われているピアノでもそれほど気にならない。
が、きょうは先生の言う通りであった。
せっかくのスタンウェイなのに調整されていないせいか、G5あたりから上の音を弾くと音量が約10-20%落ちるように感じたのだ。
だから私は叩いた。
一生懸命、ある意味必死で叩いた。
でもきょう良かったことと言えば、「いつもひとりよがりで弾いている」と言われるのに、イントロからテーマに移るとき、先生のベースソロに移るときなどの節目節目に、ちゃんと先生を「見た」ことだ。
ちょっとは余裕ができたのか?
よろしければお聴きください。ジャズワルツのブルーゼット、Bluesette です。