基礎練習を思い立ったきっかけ
結局、12月のクラシックピアノレッスンは1回しかなかった。
入会したときは月2回という取り決めだったのだが、先生のご都合による回数減なので、なかった分の謝礼は次月まわしでいいのかなぁ。
それとも次月で振替?
そこのところよく理解していないし、特にお話も聞いていない。
そして来年のレッスン日も決まっていない。
次のレッスン日から逆算して曲が仕上がるようにもっていくのが私の習性なので、次のレッスン日が決まっていない、というのはなんとなく落ち着かない。
一応、LINEでは次の曲はスカルラッティのK466をやりたい旨をお伝えはしているが、先生はどうお考えか?
そんなこんなで、新しい曲にとりかかるのもいまいち気が乗らず、そうだ、こういうときこそ、基礎練習に打ち込もう!と思い立った。
基礎力不足を感じたらツェルニーに戻る
子どものときにクラシックピアノのレッスンをやめたのもツェルニー40番の10番あたりだったと思う。
それ以来、何度となくツェルニー40番に着手しているが、完全に弾きこなせる気配はまったくない。
そう言えば今年の初め、一日に一曲ずつ弾いていく、というのをやってみた。
その結果、最後まで到達はしたのだが、「やっぱりこれはつまらん!」という記事を書いたのが、1月29日。
それ以来、まったくやっていない。
kuromitsu-kinakochan.hatenablog.com
しかしバッハコンクールの地区大会で優秀賞を受賞し、めでたく全国大会にすすまれる方の演奏と、私の演奏のどこが違うか、というと「基礎力」であることは一目瞭然、ではなく、一聞瞭然なのだ。
そこでまた私はしおしおと、ツェルニー40番に戻っていく。
いや、実力を鑑みると、ツェルニー30番のほうがいいかもしれない。
それはまたあとで考えるとして・・・
1日でツェルニー40番を最後まで弾いてみた
今回ツェルニー40番を1番から順番に弾いていくにあたって、決めたこと。
- フォルテッシモやフォルテもなく、だいたいmpぐらいで:というのも強い音で弾くと自分の汚い音を聞いているうちに、本当にいやになってくるから。
- 弾きなおしをしたくないので、標題の指示テンポはまったく無視し、♩=60 ぐらいのゆっくりテンポで。
これくらいの速さだと、ツェルニーはモシュコフスキーに比べて臨時記号も少ないし、譜読みはラクチンである。
おまけに和音は簡単を通り越して単純なので推測がつく(このへんが私にとっては魅力が半減するゆえんである)。
なので1-20番はちょっと余裕(?)だった。
しかし20番以降はやっぱり難しさが押し寄せてくる。
う・う・う と思いながら以前、苦手中の苦手中だった26番まできた。
左手で割り切れない右手の連符の練習、というものである。
あれ、でも今回は余りをなんとか押し込んでできた?
私、ひょっとして成長したのかしらん?
しかし30番以降は苦しかった。
ウチの近所に「おたふく山」という微笑ましい名前のハイキングコースがあるが、ふと思い立って、何の装備もなく普通のスニーカーで登ったときのあの苦しさに似ている。
特に苦しかったのは36番。
これってツェルニー先生がアタマを絞って作曲したようには考えられない。
悪いけど。
ただ鍵盤の端から端までを使って、スケールとアルペジオ、反進行をちりばめただけのような気がするんだけど。
メロディーってないよね、これ。
最後まで行きつくまで本当に苦痛だった。はぁ~~。
ツェルニーと基礎化粧品の効果は似ている
結局1-40番まで途中2回、5分ずつの休憩をはさんで、2時間13分で完走できた。
1曲あたり平均で、3分ちょっとかかったことになる。
あーら、やればできるじゃん。
ということでツェルニー40番に対するアレルギーは多少なりとも少なくなったか?
もちろんこんなやり方が正しい、とは思ってはいない。
たぶんおおかたのピアノ学習者は、1曲を仕上げるのに日数をかけ、先生から合格印をいただいてから次の曲に移り、曲ごとにターゲットにされている難点(アルペジオだとか、同音連打とか)つぶしにとりかかるのだろう。
その王道では私は決して最後まで到達できないので、いわば荒療治に挑戦してみただけのことなのだ。
そして思う。
ツェルニーってやっぱり私にとって、基礎化粧品と同じなのだ。
「美白効果」「シワ取り」に効果があるといわれ、買う、試す。
そして効果があったような気がするし、まったくなかったような気もする。
でもまったく基礎化粧品、あるいは練習曲なし、というのも将来へのリスクが大きい気がする。
で、来年からどうしよう?