合格したわけではないが一応動画を撮ったわけ
昨年12月20日から譜読みを始めたスカルラッティのソナタK466。
最初は2月ぐらいにピティナステップで弾いて、そのあと3月の発表会で弾いて、といろいろ画策していたのだ。
しかしレッスンでごたごたがあり、見ていただいたのはアドバイスレッスンで受けた「鴎外するめ先生」のみ。
その先生からは、装飾音の入れ方のアドバイスをいただいたのみで、結局、私の弾き方でいいのか悪いのか、悪いならどこが悪いのか、まったくわからなかった。
次の先生がいつ決まるかわからないから、この曲はしばらく塩漬けになるのかもしれない。
でもいい曲なんだなぁ。本当に。
お蔵入りにするには惜しいので、この際動画を撮ることにした。
ジャズバラードにも使えるイントロ
この曲には最初の4小節(イントロ)から心を奪われた。
ざっくりコードをつけると下のようになるかと思う。
いやあ美しいねえ。
しかもまったく古くない。
とても17-18世紀につくられたとは思えない。
なにかこう、とても現代的で、マイナーで始まるバラード、特にジャズバラードのイントロとしても充分使えると思う。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」のイントロなど、どうかな?
いや、絶対いいと思うのだ。
また「鴎外するめ先生」が言っていたのだが、この曲には当時としてはまことに斬新としかいいようがないデミニッシュ・コードが2か所も使われている(21小節目と60小節目)。
21小節目を例にとると↓のようになる。
このコードの響き、ぞくぞくするくらい好き。
【演奏動画】スカルラッティソナタ K466
楽譜は何を使ったかと言うと、結局今のところはまだ買っておらず、下のリンクから無料楽譜を印刷して使っている。
スカルラッティ 鍵盤ソナタ ヘ短調 K.466 - 無料の楽譜をダウンロード
この楽譜は「鴎外するめ先生」にもコピーをお渡ししたが、何にもいわれなかったので大丈夫みたい。
ファジル・サイによる名演を聞いてほしい
私の演奏だと、「なに、これ? 全然いい曲とちゃうやん」
と思われかねないので、下に私がいちばん気に入ったのを貼っておく。
ピアニストはファジル・サイというトルコ出身のかた。
不勉強な私は、これまで彼のことを知らなかった。
ところがWikiによると、
日本では「鬼才! 天才! ファジル・サイ!」のキャッチコピーで知られ、アニメーション映画の劇伴作曲も手掛けた。(中略)
2006年10月6日には、ツアーの合間を縫ってテレビ東京『たけしの誰でもピカソ』に出演。北野武はその鬼才ぶりと類まれな演奏テクニックを絶賛した。
とある。
いやあ、どうりですごい人なんだね。
だって他のピアニストのスカルラッティK466をずいぶん聞いたけれども、彼のが一番いい、というか私にとっては好みなのだ。
このまろやかさ!やわらかさ!
私のと比べると、「月とスッポン」という常套句でも足りないぐらいだ。
自分の演奏と同じページに貼り付けるなんて、なかなか私も度胸があると呆れるのだが、それもこれもこの曲を好きになってくれる人がひとりでも増えればいいなぁ、と思うからなのだ。