前回の調律からは半年しか経っていない
そりゃ私だってスケールを弾くときに、
「あれ、ちょっとおかしいかも?」
と思ったこともあった。
特に2オクターブ高いソを弾くときである。
でも調律したのは去年の8月だから、まだ半年しか経っていないし、そんなに簡単に音が狂うとも思えなかったので、気のせいかな、とも思った。
それにもし多少狂っていたとしても、べつに大した不都合ではないんではないの?
だってそれで指を怪我するわけでもないし、アタマが痛くなるわけでもないし・・・
それで自分が動画を撮るときには、すっかりそのことを忘れていた。
狂った音でアップしてしまった動画
ひょっとしたら、ちょっと狂っているかもしれない、という疑念があったにもかかわらず、スカルラッティK466の録画を撮り、YouTubeにアップしたときはそのことをすっかり忘れていた。
下記の動画である。
見ていただいたかたから、
「高い音の調律に問題がありそうです。
この曲の美しさを損ねている感じがしました」
という投稿をいただいたのだ!
ひゃー! 耳のいいかた、っているもんだねぇ~
音の狂いの原因はわからないって
前にも書いたことがあるが、私は調律師さんに来てもらうのが億劫というか、はっきりいってあまり来てほしくないのだ。
作業中は手持無沙汰だし、余計な音はたてられないし、お茶菓子の用意で迷うし・・・
でもここは面倒くささに負けそうな自分を叱咤して、いつもの調律師さんに電話し、アポをとってきてもらった。
うちのピアノをみてもらったところ、彼はチューナーアプリで確認しながら、
「おかしいですねぇ~ 確かにゆるんでいますねぇ。
前回みせていただいたときは、安定していたんですけど。
今は湿度も高くないし時期だし・・・
ですから次の調律は1年後でいいと思ったんですよ。」
原因はさっぱりわからない、と正直すぎるぐらいにあっさり言うのだ。
この頃では自分で調律をするひともいるらしい
ところで私はこれまで調律師さんのお仕事ぶりを張り付いてみていたことがないため、Iphoneのアプリでこのようなチューナーがあることはまったく知らなかった!
でもこれって最近だよね?
スマホがなかった時代はどうしていたんだろう?
疑問に思ってネットをぐぐってみたら、このチューナーアプリがあるおかげで、最近では自分でピアノの調律をされるかたもいるみたいなのだ!
知らなかった!
こういうことは夫ちゃんには黙っていよう。
彼はなんでもかんでも自分でやる人で、趣味のフルートの修理も、失敗を重ねながらでも自分でやってしまう。
だから
「ピアノの調律も自分でできるんじゃない?
ちょっと研究すればできるようになると思うよ!」
と、ことあるごとに私を啓蒙しようとするのだ。
しかしね。
私は組み立てとか、解体とか、そういうことが本当に苦手なのだ。
だって毎年最低2回、扇風機をコンパクトに折りたたむ⇔折りたたんだ扇風機を組み立てる、の作業のたびごとに並々ならぬ苦労を重ね、できあがったときはベッドに倒れこみたいくらい疲れるのだ。
そんな人間にピアノの調律なんて、とんでもない!!
もうウチのピアノで録画は撮らない
今回のピアノ調律は、前回の12,000円より値上がりして、13,200円だった。
なんでも昨年秋からインボイス制度がはじまったのと、それにあわせて価格改定を行ったそうである。
別にそれについては文句はない。
調律後、「買い物に行っていないので、お茶菓子はありませんが」と、こちらも正直に応対し、日本茶だけをお出しして、5分くらいは世間話をしてお帰りいただいた。
ふぅーー。
確かにピアノの音は揃ったが、なんか他人さまに家にきていただくと疲れるわ。
ピアノちゃんよ、なんとかあまり狂わずに1年くらいはもってほしい。
そして、もうこれからはウチのピアノで動画をアップするのはやめよう。
ただでさえ、拙い技術でお耳汚しをしているのに、そのうえにまた狂った音までお聞かせしては、申し訳ない。
これからは録画はすべてスタジオで、と固く心に誓うのだった。