夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

懐メロにふと手をとめる我悲しからずや

NHK うたコン 3月5日放送より

NHK「うたコン」で聴く70年代の名曲

私の日常はほとんどハンで押したように、午後7時にNHKニュースをみながら夕食を食べる。

そしてニュースが終わると、バチっとテレビを消してしまう。

そのあとの番組も、お題によって見ることはあるが、だいたい興味のある番組は少ないので、あとに残すとイヤになる洗い物を先に済ませることにしている。

だが今夜はNHKの「うたコン」というのが画面に写り、私がリモコンを手にするより先に、「翼をください」がはじまった。

ところで私が知っている「翼をください」は、あくまでフォークグループ、赤い鳥の持ち歌としてである。

しかし数年前に、知り合いの小学生から「学校で歌うのだ」と聞かされ、この歌が単なるフォークソングから国民的歌謡になっていることを知り、びっくりしたものだった。

そして今夜、「翼をください」のあと、イルカさんがでてきて、ギターをつま弾きながら「なごり雪」を歌った。

えーーーー! このかた、私より年上だと思うよ!

なのに全然変わっていない。

そりゃ、カメラが近づけば、わたしの知っている若き日のイルカさんとはちょっと違うことには気がつくが、それでもおかっぱにミニスカートといういで立ちに、違和感は全くない。

森田公一とトップギャランの「青春時代」

それから、次に出てきた男性歌手は私の知らないひとだった。

しかし彼と女性コーラスグループ(?)が、森田公一とトップギャランの「青春時代」を歌いだすと、私はもう洗い物のことを完全に忘れ、テレビの前に座り込み、一緒に歌ったりしている。

私はこの歌が大好きなのだ。

ああ、青春時代・・・

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1970年代における懐メロとは?

ところで「うたコン」という番組は、昔でいう「懐かしのメロディー」なんだろうか?

テレビをほとんどみない私には、そうとしか思えない。

だってここまでの3曲はいずれも1970年代にヒットした曲である。

そして1970年代における懐メロとは、何だったのか?

それは、淡谷のり子の「別れのブルース」やら、藤山一郎の「青い山脈」やら、歌手の名前はもう忘れたが、「イヨマンテの夜」であった(これは結構好きだった)。

これらは戦前~戦中~戦争直後のヒット曲である。

こういう曲がテレビでかかると、母は本当に嬉しそうだった。

そのニコニコの横顔を見ながら、

「こういう歌のどこがええんやろ」

と私は思っていた。

特に私には淡谷のり子の歌の、どこが魅力的なのか、さっぱりわからなかったのだ。

母は母で、私が好んで見る歌謡番組の曲を、

「これでも歌かいな。どこがええんやろ。」

と言っていたな。

そして、今。

幸いにしてというか、私には子も孫もいないので、「なごり雪」や「青春時代」を口ずさんでいても

「こんな歌のどこがええねん」

と言われることはないのだ。

初めて知った坂本九さんの「心の瞳」

この番組を(結局最後までは見なかったが)見たおかげで、私は「心の瞳」という曲を知った。

今は亡き坂本九さんが、生前ラジオで紹介した曲であり、この曲を聴いた人が合唱曲に編曲してくれたおかげで、現在では学生たちが歌う合唱曲の定番になっているということだった。

下の動画は、この歌をもう一度聴こうと思って探していたらでてきたもの。

坂本九さんが始終、煙草を吸っているのも時代だなぁと思う。

あのころ、男の人は煙草を吸うほうが普通だったんだよね。

そして奥さんの柏木由紀子さんとのパリ・ノートルダム、トロカデロ広場での映像は新婚さんみたいに幸せそうだ。

なんか見ているほうはしんみりしてしまったよ。

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