指使いの大改造をはじめた
いくらバロックには適用しないと言われても、「黒鍵を短い指で弾いてはいけない」というキホンのキを知った私としては、これまでの自分の指使いが非常に気になってきた。
そこで、バッハ フランス組曲2番アルマンドのコピー譜に書き込んでいる、自分の指使いをみると、黒鍵のところを1や5と書いてある箇所がうじゃうじゃある。
これって大丈夫なん?
試しに他の指で弾いてみると、多くは他の指で弾けないこともない。
なのにどうしてわざわざ5や1にしていたのだろう?
当時の自分の思考がどうしても理解できない。
これは「指使い大改造だ!!」と思い、また消したり書いたりを始めた。
消すための文房具放浪歴
以前、消せるボールペン、フリクションを使っていたこともあった。
しかしフリクション用の消しゴムでこするとこすった箇所が黒くなることがあり、これを何回か繰り返すと、紙が破れることもあり、どうにも気に入らなかった。
付箋紙を貼る、という手もあるかもしれないが、簡単にはがれたり、どこの箇所のことを指しているのか自分でわからなくなったこともあったので、これも使っていない。
また、修正ペンは乾くまでに時間がかかるし、修正テープは細かい場所には向いていない。
結局、小学生のように鉛筆かシャープペンシルで書き、その指使いが気に入らないといってまた、消しゴムで消したりを繰り返しているのだ。
当然、消しゴムだからカスがでる。
そのカスを掃除するのは誰? 私しかいない。
あー、メンドくさい!
カスのでない消しゴムを求めて
私が小中学生の頃? カスのでない消しゴムが一時流行したことがあった。
でも結局、一時的なものだったと思う。
しかし時は令和の時代、インターネットがあるくらいだから、カスのでない消しゴムぐらい売っているだろう、と思って調べたらあった!
ダイソーで「コロけし」というものらしい。
問題は私が住んでいる町にはダイソーが一軒しかないことだ。
それもダイソーの位置づけによれば「小型店」でしかない。
品揃えはきわめて限られているし、人手不足のせいなのかもしれないが、商品の棚がガラガラのこともある。
私は何度もダイソーをのぞいたが、「コロけし」は置いていないようで、類似品ならあるかもしれない、とキャンドゥものぞいてみたが、見つからなかった。
やれやれ、たかが消しゴムを買うために、電車賃を払って他市まで出かけないといけないのか?
右手の指が間違えたら左手で右手をピシ!
そもそも一回決めた指使いをコロコロ変える、という癖もよくないのかもしれない。
これは先日先生から教わったのだが、
「あ、指使いを間違った!」
と気がついたとき、すぐそこを弾きなおして続ける、というのがよくないそうである。
「あ、間違った!」
と思ったら、すぐにそこで立ち止まるべき。
そしてどうして間違ったのかを考える・・・
(それは指に聞いてくれ!といいたかったが、黙っていた)
「原因を考え、間違った指が右手指だったら、左手で右手を「ピシ!」と叩きなさい。」
これを言った時の先生はかすかに微笑んでいたが、私はもうその真剣さにある意味、衝撃を受けた。
「右の頬をぶたれたら、左の頬を差し出しなさい。」
と言ったのは、誰だっけ?キリストだったよね?
そうではなく、いうことのきかない自分の体の一部を、自分で成敗せよ、ということか。
なんかマゾっぽいが、昔は生徒が間違えると、定規で生徒の手をたたく先生もいたらしいから、それよりはましかも?
それでもやっぱり私には、自分をピシ!は向きそうにない。
私は甘いものが大好きで、自分にとっても甘いのだ。