先生はコロナだったらしい
先日クラシックピアノのレッスンに行ったとき、先生は
「ちょっと風邪の症状がありまして・・・」
と言っていたのは覚えている。
しかしそのとき先生がマスクをしていたのかどうかは覚えていない。
私はそのことばを深く受け止めず、あとで、「お大事にしてくださいね」と言えばよかったと後悔したが、あとの祭りである。
「あ、そうなんですか」
といったきり、ピアノを弾くことにばかり気をとられていた。
たしか先生は咳もされていなかったと思う。
ところがレッスンから2日経った日、先生からラインがきて、
「検査をしたらコロナでした」
ということだった。
まず第一に私はいまどき、コロナに罹る人もいるのかと思ったぐらいだ。
だいたい私はコロナに罹った人もみたことがなく、ニュースで聞くぐらいだけだから、まったく別世界の観があったのだ。
夜間の発熱に慌てる
ところが昨日夜から不思議に咳がでだした。
そのままいつも通り、布団にはいったが、なかなか寝付けず、カラダが燃えるように熱くなってきた。
発熱の症状である。
測ってみると、37.1度。
私の平熱は35.8度と低体温なのに。
「ひょっとしてコロナにうつった?」
と初めてその可能性に気がついた。
翌朝、あわててかかりつけに電話。
当たり前だが、クリニックは日曜休診のため、月曜日まで待っていられないからである。
「なんとかきょう、診てもらえないでしょうか?」
検査結果はコロナもインフルも陰性
こういうとき、かかりつけがあるというのは便利なものである。
指定された時間にすぐ、コロナとインフルエンザの検査をしてもらった。
結果は陰性。
なおかつ、平熱が36度に達しない私にすれば、37度の発熱は「大事件」なのだが、クリニック側では心配してもらえない。
「知り合いのかたから、実はコロナだった、と言われたので」
と説明したが、
「そのかたとお食事されました?」
まさかぁ。ピアノ教室では1時間、2台のピアノにわかれて弾くだけである。
おまけに先生は衛生管理を徹底されているので、スタジオに到着したら、生徒はまず手洗い・消毒をしないといけない。
うがいも推奨されていて、紙コップはペーパータオルも完備されている。
そういう環境でもうつるのだろうか?
コロナには風邪薬と解熱剤しかもらえない
ただ私が焦って検査に訪れたのは、発熱の症状があってから12時間以内である。
この期間だと検査しても、正確にはわからないらしい。
そういわれてもねぇ。あしたは日曜日だし・・・
お医者さんはなおかつ、こう続けた。
「もしあとで陽性ということがわかっても、ですよ。
今はコロナでも風邪薬と解熱剤を処方するだけなんですよ。
だから、きょうは葛根湯とカロナールを1週間分処方しておきますね」
そうか、コロナが5類にうつったということはそういうことなのか。
以前、コロナだとわかれば自宅に監禁されて、買い物しなくてもいいように、カップラーメンとかがもらえる、と聞いていたけれど、それはもう昔の話なのか。
でもねぇ。
葛根湯も、カロナールじゃないけど解熱剤ならウチにもあるよ。
こんなんだったら、日曜日まで自分ちの葛根湯も解熱剤でしのいで、月曜日に検査にいけばよかったなぁ。
それにしてもコロナかただの風邪かわからないが、どこでこんなたちの悪いものをもらってきたのだろう?
疑いたくないけど、ピアノ教室?
美容院かも?
と正解のない犯人捜しをしているうちに、熱もだいぶ下がってきた・・・