新しいピアノ教室、新しい先生で2か月経過
クラシックピアノでのお話。
新しいピアノ教室、新しい先生で早くも2か月が過ぎようとしている。
そこで自分なりの経過観察。
新しい先生とは、私が子どものときに習っていたクラシックピアノを2020年に再開して以来、5人目の先生となる。
尚、直近の先生のところはイヤになってやめたのではない。
もともとワンレッスン方式なので、「しばらくお休みさせてくださいますでしょうか。ジャズやボーカルなどでちょっと予定が込み入ってまいりましたので」という私の説明に先生は深く納得された様子で、「レッスンを再開したくなったらいつでもご連絡ください」とラインのメッセージにあった。
それで私も、今のフランス帰りの先生のピアノがどんな風なのか体験したら、前の先生のところに戻ることを考えていた。
しかし、いつのタイミングで?
この物価高でレッスン料40%増の教室に通うアホ
まず私は退職者なので、この物価高の時代、レッスン料は大きなポイントとなる。
前の先生のところは個人のお教室だから、レッスン料は100%先生のもの(のはず)。
ところが今の先生のところは、街の真ん中にある大手楽器店の教室だから、先生の収入は、お月謝の何%かで全額ではないだろう。
ということもあって、今のお教室だとレッスン料はなんとプラス40%!
この御時勢に退職者がこんな浪費をしていていいのだろうか?
しかし雨の日に雨傘もささず、この酷暑の日に日傘もいらず、駅直結でお教室に行けるというのはいいものである。
たまにピアノ教室で、「閑静な住宅街にあります」をウリにしているのがあるが、私が望んでいるのはそれではない。
ふだん閑静すぎるところに住んでいるので、週1回ぐらいは賑やかな繁華街を歩きたいのだ。
だから今のお教室に通うのが楽しみで仕方がない。
やっぱり基礎練習は嫌いだった
前の先生のところでは一回が60分レッスン。
そのうち半分はバーナムピアノテクニックによる基礎練習で占められていた。
先生の口癖は、
「基礎練習は本当に大切です。
これをやらなかったらいずれ曲で行き詰まります」
というものだった。
私はよほど猫かぶりしていたらしく、
「ねむいさんはいつもバーナムに真剣に取り組んでいるから、いまにテクニックがずっと底上げされますよ」
と言われていた。
そして今。
私は先生の細かいご指導、すなわち指や手の動かし方に深い感銘を受けていたものの、単調で面白みに欠けたバーナムは嫌いだったことがわかった。
なぜならバーナムの教則本を本棚の奥深くにしまいこんでしまい、あれから一回も開いていないからだ。
どうやら私は基礎練習をやらないで曲に行き詰る前に、基礎練習が嫌いでやらなくなってしまったようだ。
甘々すぎる先生が心地よすぎて
今の先生からは特に指や手の動かし方で注意されたことがない。
注意されることは主に、ペダルの踏み分け方、バッハでの音の切り方、装飾音の付け方、テンポ(だいたい速くなってしまう)ぐらいを、やさしーく指摘されるぐらいか。
この二か月間で「バッハイギリス組曲6番ガヴォット」は終わり、そのあと「シンフォニア14番」、フォーレの「パヴァーヌ」と見てもらっているのだが、先日のレッスンでは、
「次の曲に移るタイミングは自分で決めていいですよ」
と言われた。
二か月間ずっと弾いている「パヴァーヌ」はもう終わってもいいんですよ、を示唆するような口ぶりである。
とんでもない!
「パヴァーヌ」は相変わらず3、4回ミスタッチする。
左手の複雑な動きのアルペジオは目を皿のようにして譜面を追いかけないとついていけない。
フォーレはドビュッシーと違って、ペダルを踏まない箇所も相当つくらないといけないらしいが、それができなくて、濁った音のままのときがよくある。
「いや、先生。まだあと2-3回は弾かせてください!」
と私が言うと、先生は「お好きなように」とばかりに微笑んでいた。
うーん、前の先生と違うなぁ。
甘々すぎてどうかな?と思わぬわけでもないが、今のところこの甘さが心地よすぎて、前の先生のところに戻れる気がしないよ。