フランス語レッスンお題探しに苦しむ
毎月、2回通っているフランス語の個人レッスンでは、月ごとに先生と私との交替で、レッスンのお題を提案することになっている。
このお題探しが、私にとっては結構な負担である。
というのは、まず学習者である私と、先生の両方の興味を惹くものが望ましい、と思うからである。
先生からは一応、お題の分野は何でもよい、とは言われている。
しかし、私の興味範囲はまず、音楽をはじめとする文系分野であって、間違っても科学的な理系分野ではない。
もし私が理系人間だったら、
「地球温暖化と太陽活動原因説」
「皆既日食はなぜおこるか」
などがお題候補にあがったはずである。
ところが私はこういうことについて、日本語でも1分以上話ができるとは思わない。
次に、お題はある程度、教育的なもののほうが望ましいし、政治的にも中立でないといけないだろう。
となると、毎回私はお題探しにネット、YouTubeをさすらうことになるのだ。
アラン・ドロンの非嫡出子が孤独死の記事
「ル・パリジャン」のネット記事を斜め読みしていると、アラン・ドロンの非嫡出子であるアリ・ブーローニュ氏がパリのアパルトマンで孤独死しているのが発見された、という記事を見つけた。
ドロンの非嫡出子の壮絶な過去
アリ・ブーローニュ氏は享年60歳。
ドイツ人の歌手、ニコを母として生まれ、父親はアラン・ドロン(?)と主張してきたが、アラン・ドロンはアリの認知を拒み続け、DNA鑑定をも拒否してきたらしい。
少年時代を、薬物中毒に溺れた母の、退廃的でアーティスティックな世界と、ドロンの母を中心とする「普通の人々」に代表される世界の両方に挟まれて育ったらしいアリ氏は、生涯を通じて父親、ドロンの認知と愛情を求めていたようだ。
2001年に出版された自叙伝とも言える、「L'amour n'oublie jamais (愛は決して忘れない)」は4万部を超すベストセラーとなった。
過去のトーク番組には興味津々の表現が
今回、私がフランス語レッスンのお題候補としたのは、アリ氏が2001年、トーク番組に出演したときの動画。
これを見ると、やはりアラン・ドロンに似ているなぁと思う。特に目元が。
口元はちょっと違うかな、という気がするので、これはお母さん似なのか。
しかし、ドロンは1回は彼の母親と関係を持ったことを認めたのに、なぜかくも認知を拒み続けたのだろう。
ドロンのようなスキャンダルだらけのスターなら、認知した子どもが5-6人いても不思議はないだろうに・・・
この動画を見ていて興味をもった、あるいは疑問をもった表現は、まず、
- ドロンの弁護士が、ドロンとアリが似ていることについて、coïnsidences morphologiques (形態学的一致)といったこと。なんやこれ?
- 体罰は châtiment corporel
- 「もしアラン・ドロンが今、あなたの目の前にいたら、あなたは彼に何といってやりますか?」は仮定法のよい練習になる。Si Alain Delon était en face de vous maintenant, vous lui diriez quoi?
しかしなぁ~ こんなのをレッスンのお題に提案したら、よっぽどゴシップ好きなおばさん、と先生に思われるだろうなぁ。
私は世情にきわめて疎く、現代の流行りのスターは誰も知らないと言ってよい。
だからふだんは芸能ゴシップに反応するほうではないのだが、アラン・ドロンに関するスキャンダルについては、やはり「え?」と思ってしまうのだ。
それほど、彼は日本の昭和期でも大スターだった、ということを言いたいのだけれど。
ひょっとしてアラン・ドロンの顔が思い浮かばないかたのために・・・
若き日の写真を!