「HYOGO+ジャズライブ神戸」に北村英治氏94歳が出演
「HYOGO+ジャズライブ神戸」は私が楽しみにしている数少ないテレビ番組である。
その番組で、今年御年94歳ながらジャズの第一線で活躍されているクラリネット奏者の北村英治氏が出演されるというので、私は録画予約しておき、時間のあるときに(いつもヒマなのだけれど)テレビの前に準備をして陣取った。
あれはもう3週間か1か月前のことだったと思う。
ところが録画番組を再生しても、テレビは延々と地震関係のニュースしか映し出さない。
あ、そうか!きょうは関東一円で地震があったせいで、「HYOGO+ジャズライブ神戸」どころではないのだ!と、ずいぶんあとになってから気がついた。
地震で影響があったかたには申し訳ないが、それ以来、私はずっと北村英治氏出演の番組がいつあるのか調べようとしたが、ネットでなかなか見つからない。
そりゃローカルな番組だもんねぇ。
ところが、いつもニュースが終われば、クローズアップ現代のお題によってはバチッと切ってしまうテレビをこの日は切らなくてよかった。
私の気持ちを見透かしたように、テレビから北村英治さんのスイングジャズが流れてきたからである。
健康そのものの北村英治氏の秘訣は?
北村英治氏は今年94歳ということだから、1929年、つまり昭和4年生まれ。
なんとニューヨーク/ウォール街の株式暴落からはじまった世界恐慌が起きた年である。
22歳でプロデビューして以来、憧れのベニー・グッドマンの前で演奏して賞賛を受け、数々のレコーディング、欧米のジャズフェスティバルに出演と幅広い活躍で知られる。
そして94歳。
私の父も94歳のときはまだ元気だったが、さすがに長時間立っているのはむずかしかったようで、歩行には杖が必要だった。
ところが北村英治氏は、オール白髪であるものの、お顔の血色はきわめてよく(テレビのせい?)、クラリネットを持つ手もシワシワでなく、私の手よりキレイに見えたほどだ。
そして番組中、「Rockabye Your Baby (with a Dixie melody) 」「Don't be that way」「Petite Fleur」を熱演、アナウンサー氏の質問にも答えて、さかんに「神戸のひとはジャズが好き、ジャズがなければ神戸じゃない」とちょっと褒めすぎなくらいだった。
いったいこの健康はどこからくるのだろう?
ひょっとしてクラリネットという楽器のせい?
カラダに悪い楽器、良い楽器
クラリネットという楽器はカラダに良いのではないか、と思ったのは、以前以下の記事を読んで、不健康な楽器ランキングというのに、大変興味をもったからである。
記事によると、フルート、バイオリン、ヴィオラ、コントラバスは完全な正面を向いて演奏するのが困難なため、カラダの負担が非常に大きいらしい。
そういえば、フルーティストの首は左を向いているのに、手は右を向いている。
そしてバイオリンは見るからに肩や首が凝りそうである。
腕を常に挙げながら演奏する、というのも若いうちはなんでもないだろうが、年齢を重ねるにしたがって、「あー、しんど」となりそうである。
そしてこれは知らなかったのだが、コントラバスは常に右肩が下がってしまう病におちいるそうだ。加えて前かがみにもなるから姿勢も悪くなる。
反してクラリネットは楽そう!
体は常に正面を向いているし、首をひねる必要もない。
オーボエみたいに息が吐けなくて苦しいということもない。
言うことなさそうである。
やっぱりピアノは正解かもしれない
ところがクラリネットより楽そうな楽器があるそうなのだ。
な・ん・と・・・
やっぱり楽器の王様、ピアノなのである。
そりゃ、プロになれば腱鞘炎、肩・腕の故障もあるだろうが、基本的に座って演奏するから体力の消耗は他の楽器ほど激しくない。
足腰が弱って、立つときには杖が必要な年齢になっても、椅子に座ってしまえばこっちのもの!である。
やっぱり両親がピアノを選んでくれたのは正解かもしれないね。