夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

ジャズもクラシックも自由自在の小曽根真さんを尊敬する

世界的ジャズピアニスト 小曽根真さん

ジャズの天才少年だった小曽根真さん

バークリー音楽大学のジャズ作曲・編曲科を首席で卒業された世界的ピアニストの小曽根真さんは神戸のご出身である。少年のころからジャズオルガン・ジャズピアノの分野で天才と謳われていたから、当然昔からお名前は存じ上げていた。しかし、お父上が小曽根実氏という「神戸ジャズの父」と呼ばれるレジェンド的存在であったから、私の若いころはまだ「オゾネのムスコ」と呼ばれていたほうが多かったような気がする。そんな言い方をしていたのは、当時私のジャズピアノの先生の周辺にいたミュージシャンたちで、「オゾネのムスコなんか、毎日オヤジの弾くのをみてたらそら上手になるわな」と言っていた。私もそういうのを聞いて「ふーん、カエルの子はカエルか」と思っていたのだ。しかしご子息の真さんはあれよあれよ、というまに出世の階段を昇りつめ、今では小曽根真さんのお父さんは昔、ジャズピアニストで、という紹介の仕方をされている。その真さんも今や61歳なのだ。ああ、月日の過ぎるのはなんと早いことよ!

クラシックの分野にも挑戦する小曽根真さん

もちろん、ジャズピアニストとしての小曽根真さんの演奏は昔から好きだった。理由は同じバークリー出身でも上原ひろみさんのように前衛的ではなく、比較的聞きやすく、しかし通俗的でもないからである。そして近年、小曽根さんがクラシックの分野に挑戦されるようになってから、私の「好き」は「尊敬」と「憧れ」に変貌してしまった。すでにジャズピアニストとして名声を馳せているから、今さら何でクラシックを、と思う人もたくさんいるだろう。そしてジャズピアニストにクラシックが弾けるはずがない、と高を括るひともいるだろう。なのに冒険に打って出るとは、小曽根真さんの場合は単に、それをやりたいのだからやる、と思われる。

ジャズピアノとクラシックピアノの弾き方の違いをどうするか

さて、私の最大の関心事は「ジャズとクラシックじゃ弾き方が違うでしょ?」ということなのだ。私はジャズピアノの先生に、レッスンのたびごとに「クラシックのようにレガートスラーで弾かないように」と言われているが、コトはそんなに簡単ではない。しかし小曽根真さんはいとも簡単に弾き分けて見せてくれる。そういえば、小曽根真さんはピアノを本格的に始めたのは12歳の頃で、それまではハモンドオルガンを弾いていた、と聞いている。ハモンドオルガンも含めて電子オルガンのタッチとピアノのタッチはまるで違うので、どうやったらすんなりと2つの楽器を弾き分けられるのか、それも私にとっては謎であった。もっともそういうことが簡単にできてしまうから、「天才少年」と謳われたのだろうが。

「ジャズピアニスト小曽根さん、クラシックに挑む」の動画を研究

下の動画の冒頭、小曽根真さんはモーツァルトピアノ協奏曲第9番第3楽章をジャズ風に弾いて、「『タカタカタカタカ』というリズムがさきにでているでしょ?」と言っているが、そのリズムはどうやったらでるん?と私は聞きたい。次に本家本元のクラシック風に弾いて(1:03)両者の違いは明らかなのであるが、指は?手は?どういうふうにしたらあんなに変えられるの?

私の印象ではジャズの場合は指の付け根を支点にして指が動いているようで、クラシックの場合は第2関節が支点になっているように見えるけど、違うかな~~

「うーん、ちょっとちゃうと思うけど」なんていう小曽根さんの闊達な神戸弁が聞こえてきそうである。

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