ピアノの鍵盤のどこを打鍵するべきか
先日のレッスンでは私が今まで考えも及ばなかったことを教えられた。
すなわち、黒鍵はそのどこを打鍵するか、白鍵はそのどこを打鍵するか、という問題である。
だいたいピアノの鍵盤では同音であれば、どこを打鍵しても同じ高さの音がでるのだから、あまり気にしてはいなかった。
というか、そこまで気が廻らん、というのが正直なところであろう。
楽譜どおりの音の鍵盤が打鍵できていれば、とりあえずはOK、間違えてとんでもない鍵盤を打鍵しないように、あるいは打鍵したのかしなかったのかわからないような不明瞭な音、つまり音抜けがなければ、とりあえず可というものである。
なんか目指すレベルが低いなぁ。
鍵盤をばらしたものを見せてもらった
先生のレッスンスタジオのグランドピアノは2台とも、すばらしく調整されているのになぜそんなものが先生の手元にあったのかよくわからない。
が、先生は鍵盤をばらしたものを見せてくれた。
下は白鍵であるが、そのの1本である。
そして少ない労力でよい音をだすには、白鍵ではできるだけ手前ぎりぎりのところ、黒鍵では山のいただきにも見えるところを押す(弾く)のがいちばん効果的、ということだった。
下の写真で言えば、黒鍵は赤丸のところ、白鍵は青丸のところにあたる。
「てこの原理」とシーソー
これは「てこの原理」を利用したシーソーと同じで、シーソーに乗るのに、中央の支点に近いところに座る人はいないだろう。
片側に体重の軽い人が座っている場合は、支点に近い位置に座ってもつりあいがとれるだろうが、体重の重いおとうさんが片側に座った場合、もう片方には子ども2人が座ってやっと釣り合いがとれることもある。
つまりそれだけ多くの労力を費やすことになる。
下の動画はグランドピアノのアクションを説明したもの。
青年と白鍵は荒野を目指す
そう言えば、鍵盤の奥のほうを押してもあまりいい音がでないのは、子どもの頃から気がついていた。
でも、だからできるだけ手前を押すように、なんて言われたこともなかったし、音があっていればいいじゃないか、と思っていた。
もちろん指使いによっては、どうしても鍵盤の奥のほうを打鍵しなければならないことも多いだろう。
でもそれも、手指に柔軟性があったり、意識を変えることである程度は改善できるのではないだろうか?
そう言えば、指を曲げるか伸ばすかでは、いままでいろいろな先生から訓示を受けたのに、鍵盤のどこを打鍵するか、については言われたことがなかったなぁ。
というわけで、今後肝に銘じたのが、
「黒鍵は頂点を目指し、白鍵は荒野を目指す」
これは1960年代後半、フォークソングでヒットを連発したザ・フォーク・クルセイダーズの、「青年は荒野をめざす」のもじりである。
思い出したのが吉日、ということで下に貼っておく。
それにしてもこのシングル盤、うちにあったけどどこにいってしまったのか・・・