夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

メモをとりながら読む「われらが痛みの鏡」は完読できるのか

ピエール・ルメートルの「Miroir des nos peines」
(邦題:われらが痛みの鏡)

「われらが痛みの鏡」をフランス語で読む決意

先日、ピエール・ルメートルの「死のドレスを花婿に」をPCキンドルで読んでいたら、フランス語ネイティブの夫ちゃんに、

「なんで日本語で読んでいるの? フランス語はもう諦めたの?!」

となかば叱責された。

諦めたわけじゃないけど、日本語で読んだほうが速いし、よくわかるし、面白いやん!

しかしなんとなく自責の念に駆られたこともあり、今度は一念発起してフランス語の小説を原語で読むことにした。

もう長いこと、そんな無謀な試みはやっていない。

しかし20世紀の2つの大戦に翻弄されたフランスの人々を描いた、ピエール・ルメートルの3部作には前から興味があった。

ことに「天国でまた会おう」は映画化もされ、いい映画だった。

kuromitsu-kinakochan.hatenablog.com

ならばこの完結編にあたる「われらが痛みの鏡」は、フランス語で読んでみようではないか、と壮大な目標を掲げ、アマゾンマーケットプレイスで注文することにしたのだった。

フランスから届いた「Miroir de nos peines」

注文したときの値段は1835円だった。

ところがそのときの画像で、本の表紙はどうだったのか覚えていない。

とにかく届いた本は何のイラストもなく、フランスでよくあるオフホワイト単色だったので、少々がっかりした(私はイラストが大好きなのだ)。

しかし定価は22.9ユーロとなっており、今のレートでいうと3700円はするから、私はキレイな中古品をおトクに買ったことになる。

総ページ数530ページ!

本の厚み3.8センチ!

こんなの完読できるとは到底思えない!

下は着いたときの梱包。

結構しっかりしていた。

日本語用メモ帳を自作する

私はノートを作ったり、切ったり貼ったりの工作が好きである。

そこで手製の日本語用メモ帳をつくり、そこに絶対はずせない表現、単語、語句を書くことにした。

手順は以下のとおり。

  • 写真用印刷紙で好みのイラストを印刷し、表紙とする(今回はこの本の別の版に使用されているイラストを使った)

  • A4コピー用紙を10枚と(ホッキチスで止められるくらい)この表紙をまとめて、縦にも止められるホッチキスで3か所留める。

  • 100均で買ったブックカバーをかける。

ナニ、手順というほどのこともないな。

読むことよりノートをつくるほうが愉しい?

国語学習者はこういう本を読むとき、そのまま本に訳語を書き込むかたが多いのではないかと思う。
私もそうやっていた時期があるが、今はあまり好きではない。

あとで売るときに困るから(フランス語なんて売れないよ!)というのではなく、自分の字をあとでみるとウンザリするからだ。

それに「このときは、こんな単語も知らんかったのか」と自分に呆れることもあるし。

単語について言えば、昔はわからない単語は逐一辞書を引いていた。

しかし今やもう、自分の記憶力の限界を知り、19-20世紀初頭のフランスの日用雑貨名を覚えても無用と悟ったので、細かくは調べない。

ただ小説の道標となりそうな文章、ここを押さえておかなくては、あとで五里霧中にいるかのように、筋がみえてこなくなる、というのだけをメモすることにした。

しかしつくったメモ帳は40ページしかない。

530ページの小説にはせめて130ページのメモ帳が必要になる。

そこで私は考える。

今度はどんなイラストの表紙にしようかな~って。

これが結構楽しいのだ。

おいおい、まだ最初の数ページしか読んでいないんだよ!

完読することがまず大事なんでは?