夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

美貌と実力のピアニスト、カティアさんが弾くゲンズブール

美貌と実力を兼ね備えたピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリ

日本で無名のフランス人スター

私の知る限り(もちろん多くを知っているわけではないが)、戦後フランスで絶大な人気を博したにもかかわらず、日本ではほとんど知られていないスターのランキングとして、以下をあげたいと思う。

  1. ジョニー・アルディー
  2. クロード・フランソワ
  3. セルジュ・ゲンズブール

このかたたちがなぜ、日本で売れなかったについては、私にもわからないが、3番目のセルジュ・ゲンズブールがなぜあれほど、女性に大モテでつきあう女性はみな美人というのもわからない。

これは私のフランス語のムッシュー先生も言っていた。

「彼のどこがいいんだろうね?」

ゲンズブールと噂のあった女性はよく知られているだけで、ブリジット・バルドージェーン・バーキン

それからこの記事でご紹介する、妖艶な美人ピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリが弾く「ラ・ジャヴァネーズ(La Javanaise)」も、ゲンズブールジュリエット・グレコに贈った最高のラヴソングらしいから、彼はグレコのハートも射止めたのかなぁ。だとしたら凄腕のプレイボーイ(いまや死語?)に違いない。

クラシックのカティアさんがなぜゲンズブールの曲を?

みなさんもご存じの通り、カティアさんは今をときめく超売れっ子のクラシックピアニストであるが、アルバム「Labyrinth」で、バッハやブラームス、エンニオ・モリオーネとともにゲンズブールの「ラ・ジャヴァネーズ(La Javanaise)」も収録している。

そしてこれがまた素晴らしいのだ。私はオリジナルよりずっといいと思う。

しかしなんでゲンズブールやねん?

そう思ったかたも少なからずいるに違いない。

下の動画のインタビュアーもそうらしく、それについてカティアさんは母国語でないフランス語でちゃんと返答している。

Pourquoi <La Javanaise?>

なんでまた「ラ・ジャヴァネーズ」なんですか?

Je ne sais pas, c'est comme le parfum de l'amour pour moi. Ça vient et ça repart. C'est quelque chose de très éphémère, mais quelque chose qui nous, on respire, on est là-dedans. Donc je pense que c'est une émotion unique.

よくわからないけど、私には愛の香水のようなものに感じるの。やってきては去っていくような。とてもはかないものだけれども、私たちはその香気を嗅ぎ、そしてそれに包まれている。かけがえのない感動のひとつだと思うわ。

それでは素晴らしい演奏をぜひお聴きください。同時に彼女のドレスやアクセサリーのセンスのすばらしいこと!

カティアさんの魅力があふれた「ラ・ジャヴァネーズ」

www.youtube.com

セルジュ・ゲンズブールの「ラ・ジャヴァネーズ」

ところで肝心のセルジュ・ゲンズブールについてもふれておこう。彼は自分で歌う以外に、フランス・ギャルなどの人気スターに楽曲を提供したことでよく知られている。

でもその歌詞は総じて皮肉っぽく、嫌みさえ隠されていて、フランス語がわからないと意味がとりにくいと思う。そんなことが日本で人気がでなかった大きな理由ではないか、と思うのだが。

この「ラ・ジャヴァネーズ(La Javanaise)」も歌詞の意味だけでなく、発音にもゲンズブールの意図が隠されているらしく、ちょっと私にはそこまで解釈する気力がない。シャンソン歌手の朝倉ノニーさんのすばらしい解釈と訳詞のリンクを貼っておく。

朝倉ノニーの<歌物語> | ラ・ジャヴァネーズLa Javanaise

しかし、ゲンズブールも自分の死後、こんな美人のクラシックピアニストが自分の曲を弾いてくれるとは思わなかっただろうな。

死してなおかつモテモテとは、なんとも羨ましいかぎりではないか!

www.youtube.com