ジャズスクールでの曲の決め方
私が通っているジャズスクールでの曲の決め方。
師がつくった手書きのリードシートをもとに、
師「こんどはこんなんがええんちゃんかな?」
生徒「それってどんな曲ですか?」
師がさらさらっと弾く。
同じ曲をスローバラードにしたり、ミディアム4ビートにしたりすることもある。
生徒「そしたら今度、それをやってきます」
というのが一番一般的なパターンで、私もほとんどそのやり方で曲を決めてきた。
しかし、今やっている「Someone to watch over me」については、私が映画「陽のあたる教室」に触発されてレッスン曲に選んだため、自分が持っている黒本*1をコピーして師に見せ、
「こんどはこれを弾きたいです!」
と言ったのである。
だからコードについては、黒本に印刷してあるものを、何の疑いも持たずに弾いていたのだが、師が「僕の好みとちゃうなぁ」という箇所が多発し、リードシートが書き込みだらけになり、何が本当のコードかわからないという事態を招いている。
サビでは師の好みのコードにあわせた
「Someone to watch over me」のヴァースを除いた32小節のコードは黒本では↓のようになっている。
ところがサビのところのコード展開が「僕の好みとちゃうなぁ」と言い出したのである。
そのとき、師は「僕はCmが好きやねん、僕はな」と別に私がG7を弾いても気にしていなさそうに言っていた。
そのときの記事は↓のとおり。
kuromitsu-kinakochan.hatenablog.com
結局、私はまあ自分の好みはさておいて、せっかく習いに来てるのだし、と思い、師の好みのCmで弾いたのだ。
すると師は、
「僕の好みで弾いてくれてありがとう! Cmのほうが絶対切ないやろ?
僕、切ないのが好きやねん」
と感激されてしまったのである。
こんなことで喜ばれるのであれば、お安い御用である。
なんでまたツーファイブなのかわからない
しかし師はまた、「これも気に入らんなぁ」と言い出した箇所がある。
↓の赤字で囲んだFm6である。
「僕からいわせれば、ここはFmとちゃう。Gm7/C7 でツーファイブや!」*2
はいはい、わかりました。
そしたらここも変えます。
人によればここで「どうしてですか?」と聞くかもしれないが、そもそも師は細かい言葉での説明がお得意ではないようなので、諦める。
家に帰ってから調べようっと!
キース・ジャレットの「萌え」コード進行
しかし家に帰ってからYouTubeでキース・ジャレットのコピー(アレンジ)を弾いているひとのを聴いて、またショックを受けた。
キースのは出だしのコードからして、黒本とは違うのだ!
黒本では最初の小節がE♭M7になっているが、キースのはE♭➡B♭m➡E♭7と変遷している。
このB♭mがはいるのとはいらないのと、えらい違いである。
現代のことばで言えば、これこそ「萌え」というのだろうか?
だからその次のレッスンで次のように弾いた時、師も「これ、ええやん」と満足気だった。
しかし1つのメロディーに対して、幾通りものコードが考えられる、とはどういうことだろう?
もちろん私と師が黒本記載のコードを採用しなかったからといって、黒本が間違っているというわけではないからだ。
やっぱりコード理論がしっかりアタマにはいっていたら自然と何通りにも弾けるのだろうか?
「そんなん無理無理」という私みたいな学習者は、鉛筆で書いては消しゴムで消し、という動作を繰り返すしかないのだろうか?