「手を拡げたい」とは文字通りの意味
きょうの記事のタイトルの「もっと手を拡げたい!」について:
ピアノに関係のないかたならふつう、手を拡げる=仕事の領域をひろげる、分野をひろげる、の意味に解すると思う。
ところが私の場合、文字通り、物理的に手というか、指をひろげて鍵盤がなんの苦労もなくつかめるようになりたいのだ。
もちろん手自体が大きくなればそれはそれでいいのだけれどね。
私の場合、今まで手が小さいとは思ったことがなかった。
手が小さい、あるいは大きくないから損をしていると思ったこともなかった。
しかし2020年からちょっとまともにクラシックピアノのレッスンを受けるようになってから、「ああ、手が大きいとトクだなぁ」「手が大きいとこれぐらいの和音なんかやすやすとつかめるのになぁ」と思うことが多々ある。
プロは既成の指使いで満足しないらしい
例えていえば、いまレッスンでやっているドビュッシーの「月の光」。
通常、学習者は印刷してある指使いで弾ければOK、しかし手の小さい人はそれがむずかしいこともあるから、その場合はまた別の指使いを考えましょう、というのがふつうではないか?
しかし先生のようなプロはそうではない、ということをあらためて知った。
印刷してある指使いでは、強調したい声部が引き立たないから、それをもっと引き立たせるように、別の指使いを考えるらしいのだ。
例として、↓の部分はふつう以下のような右手、左手の役割で弾かれるかたがほとんどではないか、と思う。
ところが先生はこの弾き方だと、右手のトップノートが引き立たない、よって下から4つの音は全部左手で弾いてしまうというものである。
図にすれば↓のようになるのだが・・・(かえってわかりにくかったりして)。
このやりかただと、左手の指使いは全部5➡3➡2➡1となり、黒鍵のあいだをかきわけ、かきわけ、大きく手首を動かさないと音がでない。
「私は手が大きい、というかよく拡がるからできるんです」
と先生は私によく見えるように、両手をぱぁ!と拡げてみせた。
えっーーーーー!
はっきりいって驚異だった!
なんというか、薬指と小指のあいだが拡がりすぎていて、あひるの水かきみたいなのだ(さすがにそれは口に出さなかったが)。
私は見慣れている自分の手とあまりに違うフォルムに絶句してしまったよ。
鍵盤の奥のほうだったら私でもできそう
でも家に帰ってからこの指使いでやってみると、私でもできないことはない。
コツはできるだけ鍵盤の奥のほうを狙うことかな。
はっきりした音をだしたい場合は鍵盤の手前を狙うほうが、てこの原理にしたがっていい音がでる、と習ったが、ドビュッシーのこの曲のここの部分では、キンキンの音がほしいわけではない。
だから奥のほうの打鍵でいいのではないか。
ただし隣の白鍵をひっかけないように気を付けて・・・
cananacaさんの手を拡げる方法
YouTubeでご活躍のcananacaさんが、手を拡げる方法について伝授してくださっている。canacanafamily.com
これ、前にも読んだことがあったんだけどなぁ。
指と指との間を拡げる、というストレッチ。
お風呂にはいったときなどに試してみるといい、と書いてあったけど、私は3日坊主というか1日やったらもう忘れてしまったような気がする。
だけど「信じるものは救われん」で、もう1回トライしてみるか。
それにこの年齢でストレッチによって指のあいだが開いたら、それこそ自慢できるかも!(誰に?)
怪我しない程度でやってみよう!