これまでサザンについて無知だった理由
3月21日にNHKで放送の「サザンオールスターズスペシャル~テレビからの贈り物~」というのを見た。
本当は見るつもりはなかったのだが、懐かしい映像が眼に飛び込んできたので、これは録画しておいてあとでゆっくりみよう、と思い、実際にみたのがきょうである。
私は国民的ロックバンドといわれているらしいこのバンドについて、ほとんど何も知らない。
知っている曲は「いとしのエリー」ぐらいか。
私が無知な理由は、彼らがデビューしたころ、私はちょうどジャズに目覚め、ジャズしか聴いていない時期に一致するからだと思う。
そしてもう理由がもうひとつ。
こっちのほうが大きいかもしれない。
フランス留学中、知り合った日本人のなかで、お上品な山の手言葉を話し、中学から大学まで青山学院に通ったと自慢げにいう女性がいた。
彼女が、「関西のひとにサザンの音楽がわかるのかしら?
湘南のことをなにも知らないでしょうに」
と言ったのだ。
関西育ちをバカにされているとカチンときた私は、
「サザンのどこがいいかさっぱりわからないから何とも思わない」
と言い切ってしまったのだ。
ちょっと大人げなかったかなぁ~
だからサザンオールスターズや桑田佳祐と聞くと、そのことを思い出してあまりいい気持にはなれなかったのである。
「夢であいましょう」と「シャボン玉ホリデー」
さて前述の番組をみて、出演している桑田佳祐と私は生年が一緒であることを初めて知った。
ということは同じような番組をみてその影響をうけているのである。
まず幼少の頃は、「夢であいましょう」や「シャボン玉ホリデー」。
特に「シャボン玉ホリデー」にレギュラーででていたザ・ピーナッツは大大好きで、今でも不世出のデュオだと思っている。
最後の場面ではいつもハナ肇がザ・ピーナッツにヒジ鉄を食らわせられるのである。
そしてバックに流れていたのは「スターダスト」。
あんなちっちゃい頃からジャズの名曲を毎日聴いていたのだと思うとすごい!
私も出たかった「ステージ101」
そして次に挙げられた番組は、音楽番組の「ステージ101」。
これは私が中学時代に放映されていた番組だが、今思ってもこれほど音楽性の高い番組はこの後なかったと思う。
私はこれにでていたサラサラのロングヘアーが美しいオン・ヘキレンさんに憧れていた。
そして私もこんな番組に出られるようになりたい、と思ったものだが結局どうしたらよいかわからなくて忘れてしまったが。
この番組のテーマ曲「涙をこえて」は今でも歌える。
長調の曲が多いサザンの曲
番組をとおしてサザンの曲も何曲か紹介された。
最初のうち、私は注意深く聞こうとしていたがそのうちに飽きてしまい、歌の場面は早送りするようになった。
なぜか?
これはあとから思ったのだが、かれらの歌には短調がほとんどでてこないからだ(と思う)。
長調ではじまって劇的に短調に転調するというパターンもない(と思う)。
しかし、私が短調が大好きなのだ。
そうだ、まさしくあの青山学院出が自慢の彼女がいったように、湘南とはそんなに明るいところなのか?
だから私にはその良さがわからないのか?
おなじ明るいイメージでもブラジルの音楽には、光と影のように影にあたる部分も感じられるけど。
でも放送開始100年記念のテーマソング「神様の贈り物」は気に入った。
陽気なメロディーもさることながら、私が気に入ったのは歌詞の次の部分なんだけど。
あんときは流行り歌
街中に溢れて 毎日が何気なくクレイジーだったよ
憧れのスター 大好きな歌
青春の日々を謳歌したんだ
そうや、やっぱり楽しかったんやわ! あの頃!